保育士・保育園はどうなる?令和時代の保育業界について考えてみた【平成から令和へ】

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平成から令和へ

どうも!保育士園長のまゆあです。

今回のテーマは「令和時代の保育園・保育士について」です。

天皇陛下の退位にともない、平成時代に幕がおりました。
新元号はご存知の通り「令和」。
令和時代はどのような時代になるのか楽しみですね。

さて、平成時代は保育を取り巻く環境が大きく変わった時代でもありました。
30年もの月日が経てば変化するのは当然のことかも知れませんが、
平成時代の変化を考えたら令和時代もそれなりに保育園や保育士にも変化が生じるの可能性は高いのではないでしょうか?

ここでは平成時代に大きく変わった保育業界から、令和時代における保育業界の未来や、今後の保育園・保育士の環境について考えていきたいと思います。


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平成から令和へ新時代の幕開けです

令和イメージ

2019年5月1日、平成時代に幕が下り、
新しく令和時代が始まりました。

昭和天皇が崩御あらせられた時は国全体が追悼の意を表すべく、自粛ムードが漂いました。

しかし、今回は自ら退位の意向を示された為、国民も今までの感謝の意を表しながら、
新たな時代の幕開けという事もあり、お祝いムードになっていました。

日付が変わる瞬間のカウントダウンや、花火の打ち上げなどがそれを物語っていましたね。

令和時代に期待する方は多いのではないでしょうか。
保育業界に関しても例外ではないと思っており、様々な問題が起こってはいますが、良い方向になって欲しいと思っている方が多いと思います。

平成時代は保育業界が大きく変わった時代でもありました

保育士園長まゆあ
平成時代は保育業界が大きく変わった時代でもありました
いまりちゃん
次からは平成時代に起こった保育業界の大きな変化を振り返ってみましょう
保育士園長まゆあ
今回は法令関係以外で大きな変化と言える出来事を取り上げています

「保母」から「保育士」という名称に変わった

今でこそ保育士という名前は一般化し、誰もが知る職業となりました。
ですが、保育士と呼ばれる様になったのはここ20年程の出来事。

昔は「保母」と呼ばれ男性であっても正式な名称は保母と呼ばれていました。
そもそも女性が就業する職業と想定されていた為、「母」という文字が使われていたのです。

「保父さん」という言葉も聞いたことがあると思いますが、あくまでも俗称だったため、正式なものではありませんでした。

保育士と呼ばれるようになったのは1999年(平成10年)

男女雇用機会均等法の改正による児童福祉法施行令によってようやく正式に男女関係ない資格として「保育士」と呼ばれる様になりました。

これは、社会的にも大きな変化だったと思います。

女性の職業と思われていた保育の仕事が、男性もするものだという風に変わったのですから。
そして、今では男性も当たり前の様に就業しているのはご存じのとおりです。

待機児童の増加、保活しても保育園に入れない現実

ここ10年程で安倍政権の政策により女性の社会進出が推し進められ、女性がフルタイムで働くケースが増えました。

管理職などに女性が就きやすくなったり、今まで男性が主だった職業でも女性が働くといった姿を目にする事が多くなったのは実感できると思います。

また、景気の低下により共働きでないと家族を養えないケースも増えました。
その為、今まで以上に女性の社会進出が顕著になってきたのです。

女性の社会進出は子どもを保育園等に預けて働こうとする人の増加を引き起こしました。

その結果、保育園に入る事ができずに入園を待機する人たちが増えたのです。
実際に待機児童の数はここ10年でかなり増加しています。

SNS上に「保育園落ちた 日本死ね」と投稿され話題になったのは記憶に新しいところですが、この投稿は今の日本の現状を率直に表したものだと思います。

特に都市部などで待機児童の問題は大きなものになっていますね。
この問題も平成で大きく変わったものだと思います。


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保育士不足と待遇の悪さが問題に

待機児童の解消に至らない理由の一つとして「保育士不足」が挙げられます。

ニュースなどでも取り上げられていますが、保育士不足の状態は様々な弊害を引き起こします。

・保育士不足による新規園の開設断念
・待機児童への対応ができない
・急な保育士の離職に対応できない
・不足状態では現場が疲弊し、更なる離職を引き起こす

などが弊害として挙げられます。

保育園を増加させる為には、保育士の人数も増やさなくてはなりません。

ですが、実際は給与の低さや労働環境の悪さなどで初めから保育士にならない人が増え、保育士として就職してもすぐに離職してしまうケースが多くあります。

それに加え、保育士として復職するケースも減ってしまい、結果として保育士不足に拍車をかけているのです。
潜在保育士の数は今や80万人とも言われており、保育士として働いている人の倍近くになろうとしています。
待機児童を解消できない原因の一つにもなっています。

株式会社による保育園運営が可能に

昔は公立保育所や社会福祉法人が運営する保育園ばかりでした。

しかし、2000年に株式会社の参入が許可される様になると、様々な企業が保育園運営に乗り出しました。

待機児童を解消する為の手としては一見有効にも思います。

ですが、保育の質の確保が難しかったり、株式会社の場合は倒産してしまうリスクも抱えている為、自治体としてもあまり許可したくないというのが本音でしょう。

以前は補助金の金額も違っていましたので、この点からも自治体の株式会社に対する本音が見え隠れしますね。

男性保育士への注目度があがった

平成時代では、今までスポットが当たらなかった男性の保育士さんにも注目が集まりました。

元祖イケメン保育士と称されたまーせんせいこと菊地政隆氏。
情熱大陸にも出演されていました。

今だとSNSでも話題のてぃ先生でしょうか。
Twitterのフォロワー数は47万人もおり、メディアへの出演も多くされています。

上記2名の方は皆さんが知る有名な男性保育士でしょう。

昔はごくごく少数だった男性保育士も、今では男性保育士の認知度も高まった為か保育士の約5%が男性とも言われています。

国勢調査が行われると実際の人数が分かりますが、前回は2015年でしたので、正確な人数が分かるのはもう少し先の事になりそうです。

男性への認知度が上がった一方で、男性保育士による性事件が度々起こるなど、こちらも問題視されています。
全ての男性がそうではありませんので、一部の人が犯罪を犯してしまうと男性保育士さんが働きづらくなってしまいます。

男性だからという訳ではありませんが、
特に周囲の人間との信頼関係づくりの重要性が非常に大事になっています。

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認定こども園、企業主導型保育事業所などの登場

認定こども園や企業主導型保育事業所など、新たな運営形態の保育園もできました。

待機児童解消への一手として、効果があった一方、
現時点では問題点も挙げられています。

特に企業主導型保育事業所においては、

・保育の質の低さ
・ニーズの読み違いによる園児不足
・園児、保育士不足の急な閉園
・保育士の一斉退職
・補助金目当ての保育業界参入
・児童育成協会の対応の悪さ

など、様々な問題が指摘されています。

定期的な制度の見直しをしながら良い方向に向かってくれれば良いのですが、
報道などで悪いイメージがついてしまっている現状もあり、これをすぐに覆すのは難しいと思います。

きちんと運用できれば待機児童解消にとても有効ですので、今後の対応待ちになりますね。

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令和時代の保育業界はどうなる?

保育士園長まゆあ
では次に令和時代の保育業界について考えていきましょう

やがて訪れる待機児童・保育士不足の解消

これからの時代は待機児童がいずれ解消されると言われています。
保育園を増やさなければいけない状況は一過性のものです。

現状では保育園の数が足りないと言われていますが、保育園の数は増えています。
一方で少子化により預けたい方が少なくなっていくことも予想されます。
そうなるとやがて需要と供給のバランスが取れる日が来るでしょう。

需要と供給のバランスが取れた時点が待機児童解消の時です。
そして、併せて保育士の需要も足りてきます。

今は想像できないかもですが、大きな変化が無い限りは解消に向かうと思います。

保育園も保育士も「選ばれる時代に」

保育園に対する需要が落ち着くとどういった事が起こるでしょうか。

まずは、どこでもいいから預けたいと考える保護者が少なくなるでしょう。
そうなると、自分や家庭にあった保育士や、良い保育を行ってくれる保育園に預けたいと考える様になります。

保護者が保育園を選ぶ時代になるのです。

選ばれる保育園には沢山の子どもが集まる
良い保育士さんのもとに子どもが集まる

逆に選ばれなかった保育園は自然と淘汰されていきます。

今はもしかしたら黙っていても入園してくる現状があるかもしれません。

ですが、今後はそうではないのです。

保育の質を今まで以上に気にし、上げていかなくてはなりません。

時には保護者に寄り添った保育サービスの拡充をいしなくてはならないかもしれませんね。

各保育園どうしで切磋琢磨をしながら、選ばれる保育園作りを行っていきましょう。

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保育士の働き方がより多様化する

今は保育士の資格を武器に、様々な分野で活躍する保育士さんが増えました。
その代表格なのが「フリーランス保育士」と呼ばれる方々です。

シッターさんに近い働き方をされる方もいますが、中にはご自身で会社を設立して頑張っている方もいらっしゃいます。

最近だとまいみさんという方が起業して頑張る姿をSNS上でアップしていたりします。


このように今後は新しい時代に新しい価値を見出して活躍される方が増えるのではないでしょうか。

なにも、保育士資格は保育園で保育するだけの資格でもありません。

保育園、各家庭、イベントなど働き方を考えれば沢山活かせる場所があります。

働き方が良い悪いという問題ではなく、
それぞれが子どもの最善の利益の為に活躍できるように支え合って行けると良いですね。

補助金・処遇改善のお金が減る

保育園に対する需要が落ち着くと、今度は補助金や処遇改善の見直しが行われ、減額される事も予想されます。
すでに公定価格の見直しの議論も上がっているようで、十分に可能性があるでしょう。

こういったツイートも見かけました

また、処遇改善に関しても永久に保証されている訳ではありません。
自治体の鶴の一声でなくなってしまうことだって十分にありますし、
そもそも予算がないと実施できませんからね。

ひとつ例を挙げると宿舎借り上げ事業でしょうか。

今は要件を満たせば利用できても、数年後には縮小されたり廃止されることだって十分にあります。

一旦出した処遇改善のお金を無くすと暴動でも起こりそうですが(笑)

これは国や自治体のさじ加減になるので難しい所です。

令和時代も保育業界が大きく変わりそうですね

新緑の芽

平成時代の後期は保育業界の問題点が一気に表面化した印象があります。
処遇面では良い兆しがあるものの、他の業種に比べたらまだまだですし、
政府がしっかりと対応しなくてはならない部分も多くあります。

今後の保育業界も大きく変わる事があるかもしれません。
特に保育の質に関しては重要視される事は間違いありません。

各保育園レベルで質の向上を目指すのはもちろんのこと、
保育士個人の質も上げていかなくてはなりません。

需要は落ち着いていきますが、保育業界を良いものにしていく為にもできる限りの事を行っていきましょう。

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