保育業界の分岐点…待機児童ゼロ時代における選ばれる保育園の作り方

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保育園の園庭

どうも!保育士園長のまゆあです。

今回のテーマは「選ばれる保育園作り」です。

保育に携わる方、これから保育士を目指している方なら
こんな話を聞いたことがあると思います。

「いずれは待機児童がいなくなり、保育園を選ぶ時代になる」

今は待機児童が国の問題となっており、
あの手この手で保育園を増やしています。
話題の企業主導型保育事業もその中の一つですね。

ですが、待機児童の数よりも保育園の定員数が上回る時代がもうすぐきます。
これは現実として目の前に迫っている事実です。
保育園を増やしているのですから、このまま行けば待機児童がいなくなるのは明白です。

そうなると今度は保護者が自由に保育園を選ぶ時代になります。
保育業界における分岐点に立とうとしているのです。

ここでは待機児童ゼロ時代における選ばれる保育園の作り方について、
今からでもできる事を紹介していきます。


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間違いなくこれからは保育園を選ぶ時代になります

パソコンを見る親子

あなたはこんな話を聞いたことがありませんか?

「待機児童が解消されたら保育園がなくなりはじめる」
「これからは保護者が保育園を選ぶ時代になる」
「将来的には保育園も減って、保育士の需要が減ってくる」

こんな話を聞いても、今はあまり現実味が湧かないと思います。

ですが、これらは夢の話ではなく、これから現実として起こる可能性がある現実です。
それも、あと数年もしないうちに起こる可能性があります。

なぜ、これからは保育園を選ぶ時代になるのでしょうか?

保護者が保育園を自由に選ぶ様になる理由

保育士園長まゆあ
では、なぜ保育園を保護者が自由に選ぶ時代がくるのでしょうか

少子化が進み、そもそも子どもがいなくなる

現在の日本は少子化真っ只中です。

合計特殊出生率が昔と比べ低くなり、人口を維持する為に必要な水準である2.07を下回っている状態です。

2005年には1.26まで落ち込み、過去最低を記録しています。
今は少し持ち直している状態ですが、依然1.4前後を行き来しています。
(2017年は1.43)

少子化の主な原因としては…

・女性の社会進出により、結婚よりも働く事を選ぶ人が多くなった
・働く人の増加で晩婚化・未婚化が進んだ
・不景気などによる収入の低下で子どもを育てる事が難しい

などが挙げられます。

少子化が進めば子どもの数が減るので、自然と需要が減ることになります。
需要が減れば、保育園の数もいらないという事になりますので、
閉園や廃園を選択する保育園も出てくることでしょう。

待機児童の解消

少子化対策に加え、国は待機児童の解消に向けて取り組みを行っています。

今の流れでは企業主導型保育事業を始め、基準の緩和などをしてどうにか保育園を作る、定員を増やすという方向で動いています。
(基準はできたらゆるくしない方が良いとは思いますがね)

保育園を作ると、その分定員が増えます。
少子化により子どもが減っている中、保育園の定員は増加しているので、
いずれは結果として待機児童がいなくなり、問題が解決される訳です。

需要と供給のバランスの問題もありますが、表にするとこんな感じだと予想しています。

待機児童と保育園の数

黒線と赤線が交わった段階が待機児童解消の時になります。

すぐに減りはじめるというわけではないとは思いますが、
待機児童が解消される見通しが立った段階から保育園の過度な増設はなくなります。
ただ、子どもの数にぴったりの保育園の定員数ではないと思うので、
子どもの数よりもやや多いくらいの保育園の数になるでしょう。

個人的には10年以内には表面上だけでもそんな時代が来るように思います。

保育士園長まゆあ
悲しいですが、現実問題として待機児童が解消された地域では閉園するところも出てきているようです



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自身にあった保育園探しをし始める

今までは沢山希望をだして、どうにかひっかかった保育園に通うというケースが多かったと思います。
希望通りではなかったけど、入れただけマシと考えて預けている方もいるでしょう。

ですが、少しずつ倍率が低くなってくると、今度はできるだけ自分の希望に沿った保育園を選ぶようになります。

考えてみると分かると思いますが、どうしても復帰しなくてはならない場合、
どこでもいいからとりあえず保育園を決めなくてはならない事もありますよね?

しかし、本音は近くの園が良い、保育方針が合った園が良い、
園長先生や保育士さんと仲良くなれそうな園が良いなど、
保護者としての希望は沢山あるはずです。

倍率が下がれば、希望の園に入れる確率もあがりますから、
自然と自身に合った保育園探しをする保護者が増える事になります。



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選ばれる保育園になる為には

いまりちゃん
次に選ばれる保育園になるためにできる事を紹介していきますね!

園の強みを大いにアピールする

保育園は園ごとに特色が異なります。

普段の保育を充実させる園、レッスンなどプログラムを充実させる園、
行事を沢山行う園など、様々です。

意外と自分の園の強みを知っている保育園は少ない様にも思いますが、
その強みをしっかりと利用者や利用したいと考えている方に対して提示していく必要があります。

見学しないとどんな園か分からない保育園も多いですが、
対外的にきちんと示す事ができれば、その園に共感したうえで見学に来たり、
入園を決めてくれる様になります。

保育の質の向上

保育の質の向上も選ばれる保育園作りに必要な事です。

一般的には

認可園=保育の質が良い
認可外保育園=保育の質が良くない

というイメージができていると思います。

園見学にくる方に聞くと、大体そんな答えが返ってきますね。

ですが、これからはどの保育園であっても「質」の向上が必要になります。

質といっても様々ですが、保育の充実は今まで以上に大切になるでしょう。

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保育士の質を向上させる

保育士の質の向上は最重要課題とも言えます。

いくら保育園の設備が良くても、保育の方針や内容が良くても、
保育士の質が悪かったり、余裕が無い状態では良いイメージを持たれません。

言葉遣いが悪い保育士、態度が悪い保育士、
余裕がなさそうな保育士に、あなたは大切な子どもを預けたいと思うでしょうか?
おそらく答えはNOですよね?

保育の仕方や内容も必要ですが、マナーや接遇・接客、言葉遣いなど、
社会人としてのスキルの向上も今から行っておくと良いでしょう。

意外と新人保育士の方が社会人スキルが高かったりもするので、
ベテランの先生も臆することなく取り組めると良いですね。

悪い噂はあっという間に広まります。
一方、良い噂は時間をかけて広がっていきます。

「あそこの保育園は良い保育士さんが沢山いる」
というような目で見てもらえたら最高ですね。

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付属のプログラムを充実させる

保育園で色々なプログラムを組んで、子どもに行っている保育園は多いと思います。

例えば

・英語教室
・リトミック
・体操教室
・書き方教室
・ダンスを教える

などです。

普段の保育に付加価値が加わると、それが保育園の強みになります。

認可外保育園は園児を自分たちで集めなくてはならないので、保護者に対してアピールをしなくてはなりません。
中には沢山のサービスを付加することで園児を沢山集めている保育園もあります。

保護者によっては英語をやってほしい、身体を動かすことをやってほしいなどの希望を持っていますので、そんな方に入園を勧めることができますね。

認可保育園は市区町村が入所の決定をしますが、保護者の入所希望が無くなれば園の存続にも関わってきます。

イメージとしてはお客さんを集めるような感じになってしまい、良く思わない人もいるかと思いますが、
保育園が生き残らないと保育士としての仕事もできなくなる可能性もでてきます。

子育て支援をどれだけ行えるか

昔は近所の人と協力して子育てを行っていた時代がありました。
しかし、今は地域との交流が希薄になっており、
隣に住んでいる人がどんな人か分からないというケースも現実としてあります。

また、共働きの家庭も増えていますので、保育園における子育て支援というものがとても重要視される様になっています。

保育を行うことだけが保護者支援ではありません。
悩みを聞いて解決への手助けをしたり、地域の子育ての拠点になるなど、
きめ細やかな対応も行えると良いのではないでしょうか。

新しい時代の保育園の在り方

保育室で椅子に座る女の子

公立保育園がどんどん民営化され、
社会福祉法人や株式会社等に運営が委ねられています。
また、今は国の重要施策として待機児童解消、保育士の待遇改善に取り組んでいますが、将来的にこれらが必要なくなったら、保育園の重要性が下がったり、保育士と言う職業もまた見方が変わってくる可能性もあります。

ですので、今までとは違う、その時代に合わせた保育園運営を考えなくてはなりません。

言うまでもなく、保育士は保育のプロです。
専門性を持ち、子どもの保育や保護者支援を行います。
その場を今度は自分たちが作っていく必要があるわけです。

今までは常に満床だった保育園も、空きが常に出る状態になるかもしれません。
そういう状態が続けば、保育園の閉園、統合だってあり得ない話ではないのです。

今はまだ現実味がなくても、いずれはその時が来る。
その時の為に、選ばれる保育園作りを今から行っていくことが大切です。

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