保育園において地域との連携・交流を行う時にやるべき事

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差し伸べ合う手

どうも!保育士園長のまゆあです。

今回は「保育園における地域との連携と交流」について書いていきます。

保育園を運営していくにあたり、地域との連携や交流をする事はとても大切な事です。

こどもたちを卒園させたらそこで終わりという訳ではなく、その後もこどもの育ちは続きますので切れ目のない支援をしていくためにも、地域との連携や交流は必要なのです。

しかし、地域との連携の大切さを保育園側が知っておかないと、支援の輪が途切れてしまうことになります。
こういった事態は避けていきたいところですね。

そこで今回は、保育園において地域と連携・交流を行う為にやるべき事をまとめました。
重要性を理解し、継続した支援を行えるように考えていきましょう。


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指針にも明記されている地域との連携

子育てをする環境は一昔前とだいぶ変わりました。
共働きの家庭が増え、保育園の利用者が増える一方、家庭と地域の結びつきも薄くなってきています。

昔は近所の方が深く関わりあってこどもの育ちを見守っていましたが、今は隣の住民ですらどんな方か分からないといったケースもあるようです。

平成30年に改訂された保育所保育指針の第4章では、地域との連携についてこのように記載されています。

3 地域の保護者等に対する子育て支援
⑴ 地域に開かれた子育て支援
ア 保育所は、児童福祉法第48条の4の規定に基づき、その行う保育に支障がない限りにおいて、地域の実情や当該保育所の体制等を踏まえ、地域の保護者等に対して、保育所保育の専門性を生かした子育て支援を積極的に行うよう努めること。
保育所保育指針 2020.10.15閲覧

⑵ 地域の関係機関等との連携
ア 市町村の支援を得て、地域の関係機関等との積極的な連携及び協働を図るとともに、子育て支援に関する地域の人材と積極的に連携を図るよう努めること。
保育所保育指針 2020.10.15閲覧

ちなみに、児童福祉法第48条の4の規定とは、地域住民に対して支障が無い限り保育の情報提供や相談・助言を行うといった事が書かれています。

第四十八条の四 保育所は、当該保育所が主として利用される地域の住民に対してその行う保育に関し情報の提供を行い、並びにその行う保育に支障がない限りにおいて、乳児、幼児等の保育に関する相談に応じ、及び助言を行うよう努めなければならない。
児童福祉法 2020.10.15閲覧

この様に書かれている以上は地域との関わりは無視できない事ですし、支障が無い限りとありますが保育園として専門性を活かした支援を行っていく必要があります。



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連携・交流の場を持つことのメリットは多い

保育士園長まゆあ
地域の方と連携していく事は、保育園にとってもメリットがあるのです

メリット①地域との一体化

まず挙げられるのが、地域との一体化です。

保育園自体は単独でも保育を行う事ができるかもしれません。
しかし、地域と一体となって保育を行う、子育てを行う施設として運営した方がよりこどもの育ちに寄与すると思います。

こどもたちは保育園や幼稚園を経て、小学校、中学校…とステップアップしていきます。
その為、それぞれが連携しあってこどもを連続して子育てを行う事がとても重要になります。

地域で育てるという言葉もありますし、昔はそういった風潮もありました。

こどもたちは地域の未来を支える存在でもあります。
一体となって保育・子育てができるようになるというのがメリットとして挙げられます。

メリット②つながりを作る事ができる

保育園では子育て支援も行いますが、園の利用者だけでなく地域の方にもその場を提供していく必要があります。
そこで、様々なつながりを作る事ができるのです。

例えば、子育て支援に参加した保護者同士が知り合いになったり、園行事に参加した地域の方同士が繋がれるかもしれません。

保育士園長まゆあ
連携・交流をするメリットはこういったところにも表れます

子育てをしている方は、不安を抱きながら育児している方が多いです。

地域という観点で考えた場合、こうした繋がりがある事は非常に心強いです。
それぞれの心のよりどころにもなりますし、安心感にもなりますからね。

また、こういった繋がりは後々に繋がります。

それがたとえ保育園の縁にならなかったとしても、保護者同士はどこかで繋がりを持って生活できるようになるので、結果的に地域の子育てに寄与していることになるでしょう。

まさに「子育てしやすい地域づくり」の一端を担うことができるのです。

保育園運営に対する理解・信頼を得られる

連携・交流していくと、地域から保育園運営に対する理解を得られるようになります。

新規開園した保育園が地域に関わっていく事は難しい面もあるかもしれません。
その難しさは「お互いの事をよく知らない」という点で難しくしている場合があります。

一方で、お互いの事を知っていれば、相手を理解する事に繋がると思いませんか?
理解を得ることができれば、地域に根付く保育園として受け入れられるのではないでしょうか。

例えば、散歩中の声一つにしても、理解があれば特に何も言われないですが、理解を得られていない状態だと「うるさい!」となるかもしれません。

保育士園長まゆあ
残念な事例ですよね

理解を得られれば自然と信頼されるようになってきます。
信頼を得る事はとても大事で、この二つが合わさるとより地域に対して貢献できるようになっていくのではないでしょうか。

この点も十分メリットと言えると思います。

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どのように連携・交流をしていくか

コミュニケーションイメージ

元気よく挨拶

まずは地域の方に挨拶をしていきましょう。

ご近所の方と顔を合わせる機会は多いと思います。
そこで元気よく挨拶する事で顔を覚えてもらえるようになります。

地域の住民の方やお店の方など、挨拶できそうな方は沢山いますよね。

中には毎日同じ時間に散歩している方もいるでしょう。
相手から声をかけてくださることもあるでしょう。

そういった時にしっかり挨拶する事で、お互い顔見知りになる事ができます。

挨拶はお互いの心を開く効果があります。
ついでに雑談でもできればもっといいと思います。

恥ずかしかったり、声がかけにくい事もあるかもしれませんが、こうした関わり方は初めのきっかけ作りとして良いと思います。

保育士園長まゆあ
できたら元気に挨拶できると良いですね
あわせてチェック

町内会などの参加

町内会や自治会などに参加したり、地域の会合などに参加するのも連携する手段になります。

こういった会は昔から長年続いているものが多いです。
つまり、その地域に長く住んでいる方が集まっている可能性があります。

地域に根付いた保育園にしていくためには、こういった方々の協力も不可欠です。

普段からお付き合いがあれば、災害など有事の時に力を貸してくれます。
日々気にかけていただくことで、防犯対策にもなるかもしれません。
何かあった時に地域の情報を得られるだけでも違うと思いませんか?

法人の方針によっては参加しない事もあるかもしれませんが、できたら参加していきたいポイントです。

学校や施設との交流

小学校をはじめとした学校や、施設との交流も行っていきましょう。

交流の仕方としては、学校行事に参加したり、施設を利用させていただくというようなやり方があります。
私の園では、小学校に併設されている学童の様な所で遊ばせていただいています。

保育園にいるこどもは、いずれは小学校に進学しますよね。
進学先の学校がどのような所か見る機会にもなりますし、こどもたちが卒園した後も関わりは続いていきます。

保育士園長まゆあ
こどもの育ちを途切れさせないというのもポイントですね

また、施設への見学は主に福祉施設が多いでしょう。
老人ホームとの交流を持つ園も多いですし、こどもたちにとっても刺激になると思います。

今はコロナ禍にあるので中々交流を持つのは難しいところもあります。
ただ、今まで継続して交流しているのであれば何らかの形で関係を続けていき、落ち着いた頃にすぐ再開できる様に準備しておくと良いと思います。


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子育て支援や園庭開放など地域へ門戸を広げる

現行の保育所保育指針では、地域における子育て支援施設としての役割が求められています。
ですので、施設を地域に対して門戸を広げる活動を行う事も大切です。

子育て支援として相談会を行っている園もあれば、園庭がある園は自由に遊べる日として開放する事もあるでしょう。

離乳食相談会を開催すれば、本を見るだけでは分からない実際の離乳食を見る事ができるので、子育てされている方にとってすごく参考になると思います。

それぞれの園で事情は違うと思いますが、地域で子育てされている方が気軽に利用できる施設づくりを目指していく事も必要です。

職業体験や実習などの受け入れ

地域の小中高生の職業体験や、保育士養成校からの実習の受け入れも積極的に行いたいところです。

しかし、職業体験や実習を受け入れる事は、保育園側としては負担が大きいと感じるかもしれません。

ですが、将来の事を考えてみてください。
職業体験をした方が保育士の仕事に魅力を感じ、目指してくれるようになるかもしれません。
また、実習を受けた方が就職を検討してくれるかもしれません。

これらは園と地域が連携して受け入れるからこそ生まれる事ではないでしょうか。

保育士園長まゆあ
私自身、保育士になろうと思ったきっかけは中学校の職業体験でした

この経験が無ければ今の私はないので、大事な事だと思っています。

園として受け入れることになりますが、実際にその場の対応をするのは園長をはじめ、現場の職員たちです。
面倒だと思わずに将来の事も見据えつつ、未来の保育士を育てるという意識をもっていると、気持ちも違うのではないでしょうか。

受け入れる事に賛否はあるかもしれませんが、連携・交流の事を考えると行いたい点です。


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大事なのは保育士自身が「地域を意識する」こと

今まで挙げたことは、とても大切なことです。
しかし、その大切さを保育士自身が感じていなかったらどうでしょうか。

きっと、連携や交流がうまくいかないと思います。

保育所はまぎれもなく地域の中に存在する施設です。
周りの事を考えずにいたら、最悪の場合見放されてしまう可能性もありますよね。

園の中にいると、地域を感じる事が少ないかもしれません。
ある意味閉ざされた空間になりがちなので、難しく感じると思います。

そういった場合は園長先生などトップの先生が連携する事の大切さを知り、率先していく必要があります。

周りからどう見られているかを意識するだけでも、保育士としての行動が変わってくるのではないでしょうか。

課題は連携するだけの余裕があるかどうか

スケッチブックに書かれた課題の文字

地域との連携・交流には保育園側の体制も考慮していく必要があります。

職員体制がギリギリなのにも関わらず、連携するために様々な取り組みを行うことは、職員にかえって負担をかけてしまう可能性も多いにあります。
指針にも「保育に支障が無い限りにおいて」という文言が入っているのはその為とも言えますね。

支障がある状態で支援などを行うのはできませんからね。

地域と関わっていく事は確かに大事です。
ただ、自園のこともできていないのにさらにやってと言われたら・・・。

職員の不満が溜まってしまうのが目に見えますね。
こういった対応が原因で離職に繋がってしまうのであれば本末転倒です。

保育士不足と言われている今の時代、保育士を確保するのは容易ではありません。

園の実情に合わせた方法を模索していく必要がありますね。


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地域との連携・交流を目指して

握手イメージ

保育園と地域が連携・交流する事は大切な事です。

こどもの育ちは連続して行われるもの。
支援の輪が途切れないように、保育園を卒園してからも見守っていく必要があります。

保育園側としても余裕がない事もあるので難しく思われるかもしれません。
しかし、保育所保育指針にもある通り、基本的には地域の子育て拠点の役割は求められています。

そういった中で園としてどうあるべきなのかを考えていく必要がありますし、取り組むべき点でもあります。

地域と連携・交流する事は、園にとってもメリットがあります。
保育士一人ひとりが重要性を理解し、継続した支援を行えるように考えていきたいですね。


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