どうも!保育士園長のまゆあです。
今回のテーマは「保育士業務の負担」についてです。
・保育士業務を減らしたいけど中々できない方向けへの記事になります。
保育士業務は大変だという話はよく聞く話しです。
どうにか負担を減らしたいと考えている方は多いと思いますが、
次から次へと降りかかる仕事に困ってしまうという経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。
現役保育士さんならきっと心当たりがありますね。
さて、保育士業務の負担をどのように減らしていくかですが、
それにはまず「やめる勇気」を持つことが大事だと思っております。
やめる勇気を持つことは保育園や保育士にとって大きなメリットがあります。
ここでは、保育士業務の負担を減らす為にやめる勇気を持つ事の大切さをお話していきます。
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もくじ
保育士業務の負担を減らす為には「やめる勇気」を持つと良いです
保育士業務は沢山のことをこなさなくてはならないため、保育士への負担が大きくなっているのが問題点として挙げられます。
離職理由の一つにもなっており、本来であれば業務削減を目指すべき状況にも関わらず、
減るどころか逆に増えていく一方という保育園もあるようです。
疲弊する現場の声は中々トップには伝わりにくい部分がありますからね。
(もちろん真摯に取り組んでいる保育園も多いとは思いますが)
では、どのようにして負担を減らしていくのか。
私は良いものは残しつつ、
「勇気を持ってやめる・廃止する」という方向にシフトしていくのが良いのではないかと思っています。
やめてしまえばそこにかけていた負担は0になりますので、軽減につなげる事ができるでしょう。
やめることに対する保育園への声
保護者からの反対
まず、保護者からの反対の声が挙がる事が予想されます。
今まで人気だった行事や取り組みが無くなる事は保護者にとって不満になりやすく、クレームとして園に意見を寄せる場合もあります。
園としてはクレームは絶対に避けたい所。
ですが、理解を得られれば負担減に向けて対応策を練っていくのが良いと思います。
そこは保護者との信頼関係がどれだけあるかでできる、できないが決まってきますね。
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昔からのやり方に職員が苦しめられるケース
みなさんの中に、こんな事を言われた方はいらっしゃらないでしょうか?
「それくらいできるようにならないとね」
など。
昔のやり方を否定する訳ではありませんが、
意外とこの言葉に苦しめられる方は多いです。
もちろんその方はそのやり方でできたかも知れません。
ですが、違う人が同じ事をしてうまくいくとも限りません。
これは「慣例」とも言えますが、慣例は良い面もありますが悪い部分もあります。
例えば、慣例になっているものはやることがすでに決まっている状態ですので、中々アイデアが浮かばないといった状態の時にはとりあえず先に進むために良いかもしれません。
しかし、効率が悪かったり、そもそも職員から賛同が取れていないもの等に関しては反発が起きる可能性もあります。
効率化を図る事も時には必要ですし、良いものは残し変える所は変えていくという姿勢がとれるのがベストです。
やめる事で保育園がどう変わっていくか
書類の簡素化を図ったら時間が作れる
書類の簡素化を行ったら、その分時間を作る事ができます。
保育業務は常に時間との戦いです。
時間を確認しながら一つ一つの事を進めていきます。
事務作業とは異なり、子どもが目の前にいるのですから、時間に対する意識は高く持つ必要があります。
書類の時間が削減できれば、保育士が時間に余裕を持つことが可能になります。
時間があれば保育の事を考えたり、より休憩が回しやすくなったりと、様々な用途に使う事ができますね。
そして何といっても保育士の心の余裕が作れると思います。
心に余裕が無い保育は子ども達にも良い影響を与えません。
時間に余裕を持たせ、良い精神状態で保育を行える環境を作っていくことが大切です。
この辺はICT化も視野に入れて取り組みを行うと良いと思います。
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行事を取りやめることで普段の保育の充実がはかれる
行事を取りやめたらその分普段の保育の充実を図る事ができます。
例えば発表会などを行う際は、保育の時間を使って練習をしたりすると思います。
進み具合によっては本番前1週間前とかをほとんど練習に費やすケースもあります。
これでは子ども本位ではありませんし、誰の為の保育かわかりません。
そんな保育をするくらいなら行事なんていらないと思ってしまいます。
行事前こそ「普段の保育」を十分に意識して進めていく必要がありますね。
登降園時は保護者にも協力していただく
保育園によっては玄関先で子どもの受け入れを行っている所があると思います。
玄関先で子どもの受け入れをする保育園は、朝や帰りの準備は保育士が行う事になると思いますが、子どもの登園のタイミングや職員の人数によってはすごく負担になってしまいます。
もちろん職員の人数が十分にいれば良いのですが、中々厳しい現実もあるでしょう。
そこで、保護者に準備のお願いするのも一つの方法です。
いつでも室内に入っていいですよという姿勢を取っておけば、保護者も室内環境や保育を見る事ができて安心することができますし、保育園側としても負担を減らすチャンスが生まれます。
また、いつでも見られても良いように園内環境を整備することで、保育士に緊張感を持たせるのも良いと思います。
逆に見せられない様な状況を作ってしまうと、保育園の質の問題にも関わってきます。
私の園は認可外施設でお世辞にも広いとは言えない保育園ですが、保護者にできるだけ中に入っていただいています。
玄関先対応も考えましたが、子ども達も保護者の顔を覚えてコミュニケーションを取ったりする姿が見られ、今では中に入ってもらって良かったと思っています。
意外とやめても平気であるという実例を紹介します
保護者参加行事をやめても平気でした
私がいた園では、クリスマスの行事を保護者参加型にしていました。
保護者にも協力してもらってサンタさんに変身したり、プレゼント交換やミニ発表をやったりしていました。
行事自体は好評で盛り上がる行事だったのですが、終わるとすぐに年度末の生活発表会の取り組みを行う為、子どもも保育士もホッとする瞬間がありませんでした。
その前も運動会で頑張っていたのにすぐにクリスマス会に向けて活動が始まるので、
年度の後半は常に何かに追われているという状況でした。
当然負担は大きいものでしたので、ある年に思い切って子どもたちだけの行事に切り替えました。
子どもたちの普段の活動の充実や日程の面などで見直しの結果という事を丁寧に保護者にお伝えしましたが、特に反対意見は上がらずあっさりと切り替える事ができました。
もちろん、残念がる方もいらっしゃいましたが、丁寧に説明して理解を求めると問題なく受け入れてもらえました。
繰り返しになりますが、この辺は普段からの信頼関係がモノを言う感じですね。
書類は超簡素化しても問題なし
保育書類は沢山あります。
新人のころは「こんなにあるのか」と良く思ったものです(笑)
園長になってから、周りの園長先生と業務削減に取り組む中で、
書類の改善を行いました。
例えば
・月の個人記録の書く量を1/3減らした
・行事立案はポイントのみ書くようにする
などなど。
ここで大事なのは「簡潔にまとめる」ということです。
書くことで文章能力の向上が見込めるかもですし、その視点でやる園もありますが、
記載すべき事項をきっちりおさえておけば監査上も問題無いので、書類の簡素化は行えるはずです。
長文を書くのが良いとは誰も決めていません。
簡潔に書いていく能力を高めていきましょう。
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やめることはメリットだらけですね
保育の一部をやめる事のメリットはとても大きいです。
ですが、中々やめる勇気を中々持てずにいる保育園も多いのではないでしょうか。
しかし、保育士の負担が問題視されている今だからこそ保育園として負担を減らす取り組みをするべきですし、保護者にも理解を求めていくべきでもあるのかなと思います。
保育園は本来子どもが優先されるべき場所です。
業務に追われてその視点を忘れてしまっては本末転倒と言わざるを得ません。
ほんの少しの勇気を持ってやめる事ができれば、子どもにも職員にも保育園にも大きなメリットになるのではないでしょうか。
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コロナ禍がきっかけで保育業務の大きな見直しも
2020年は新型コロナウイルスの影響で、生活が一変しました。
新しい生活様式も示され、従来通りの事を行うのが難しい状況にあります。
・ソーシャルディスタンスを保つ
・飛沫対策でマスク着用
・入室する人の検温の実施
・手洗い、うがいの徹底
・消毒の徹底
あげればきりがないですが、これらは保育園でも求められることです。
しかし、対策にも限度があります。
例えば行事。
今まで保護者を読んで行っていた行事は軒並み中止になっている所が多いです。
保護者を呼ぶ行事はどうしても密集になりがちですよね。
無理して行うのは控えた方が良いと思います。
他にも給食時のこどもの配置に気を付ける、室内での遊び方を工夫する、衛生面の配慮を行うなどやる事は多くあります。
今はコロナウイルス対策が中心になります。
クラスターを発生させるわけにはいきません。
保育園に関わる全ての人の安全を確保しなくてはならない状況です。
対策が取れるように保育業務を今一度見直してみましょう。
あれもこれもやった上に、さらにコロナ対策を行うのは現実問題として無理がありますし、保育士たちの負担はとても大きいです。
思い切ってやめる勇気を持って見てくださいね。
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