保育業界の「悪い当たり前」を「良い当たり前」に変えるための方法

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○×のボードを掲げるこども

どうも!保育士園長まゆあです。

今回は「保育業界の悪い当たり前を良い当たり前に変える方法」というテーマで書いていきます。

言葉は少し悪いかもしれませんが、保育の世界には悪い当たり前があります。
悪い当たり前によって離職してしまう方も多く、園長の身としては辛い所だなと思っています。

どうしたらもっと良い労働環境にできるかをずっと考えていますが、ある時に

「この悪い当たり前を変えていかなきゃ無理だ」

と思い、微力ながら現場で取り組みを行っています。

悪い部分を良い方向に変えていけたら、今よりもっと働きやすくなるはずです。
理想のようにうつるかも知れませんが、目的を達成するためには避けて通れない部分だと思っています。

経営層、園長、主任に向けた話の様に感じるかもですが、保育従事者全員で変えていきましょう!

保育士園長まゆあ
ではまず「悪い当たり前」をチェックしましょう!



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悪い当たり前①サービス残業して当たり前

バツの札を挙げる女の子

サービス残業は保育業界において大きな問題だと感じています。
業務時間内はこどもたちの保育で手一杯、書類や保育の準備は残ってやるという保育園は多いのではないでしょうか。

業務量が多く定時で上がる事ができないといった事例は山の様にあります。
私自身も経験があり、以前いた園で定時内に終える事が出来ず、残って作業をしていました。

保育士園長まゆあ
それにサービス残業は当たり前と当時は思っていました

もちろん必要な残業はあると思いますし、残業を申請して必要な分だけ残る、それに対して残業代を支払う流れであればまだ良いと思います。

ただ、

・残業代は出ない(認めない)
・業務時間を超えての勤務(前残業含む)を余儀なくされる
・サービス残業をしないと業務が回らない

上記のような事が常態化しているのは良くないですよね。

身体的にも精神的にもしんどくなりますし、離職の原因になってしまいます。



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悪い当たり前②休まなくて当たり前

一日9時間拘束8時間勤務の場合、必ず1時間の休憩をとらなくてはなりません。
また、有給休暇についても年5日以上は取得義務があります。

保育士園長まゆあ
守らないと法律に違反していることになります

しかしながら、保育の世界ではこどもたちと一緒に給食を食べるのを休憩と見なされてしまったり、午睡の時間をこどもたちと過ごしながらお茶を一気に流し込んで休憩終わりと言ったケースが多くあります。

他にも休憩時間であるのにも関わらず業務に関することを強要するようなケースがあると聞きます。

保育士園長まゆあ
やる時間がない?なら休憩中にやったら?という園長の言葉があったなんて聞きますね

いまりちゃん
それはすごく嫌ですね…

こういったケースでは休まなくて当たり前、休憩なんてあってないようなもの、休憩を取れるだけの体制にないといった原因があります。

他にも有給休暇が取れない、取りづらいと言ったこともあります。

・有給は頑張った人が取るもの
・有給は風邪をひいた時だけ使える
・有給を取るなんてもってのほか

保育士園長まゆあ
こんな考えが経営層や園長にあったら取れるものも取れないですよね

有給休暇は労働者の権利のはず。
確かに経営側にも時季変更権がありますが、何でもかんでもそれを持ち出すは正常な状態とは言えません。

加えて、有給休暇が取りづらい環境にいると取れなくて当たり前という思考になってしまいますので、注意が必要です。



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悪い当たり前③持ち帰りして当たり前

みなさんは仕事を持ち帰って家で作業した経験はありますか?

恐らくですが、ほとんどの方が経験あると思います。
私も持ち帰って保育書類を必死にこなしていた時期がありました。
(個人情報管理的にはダメな話ですよ。)

・業務時間内に終わらないから持ち帰る
・できなかったら持ち帰りしてでも完成させる
・こどもたちの為に完成させよう
・園長や先輩に怒られないように持ち帰って仕事をする

理由は様々だとは思いますが、保育者が持ち帰りをせざるを得ない状況におかれているということが分かりますよね。

持ち帰りが当たり前になっている保育園も多くあります。
家に持ち帰ってしまうとプライベートの時間が削られてしまい、心身ともに疲弊してしまい悪影響を及ぼします。

保育士園長まゆあ
そういえば私もどうにか仕上げようと思って、ほぼ徹夜で仕事を仕上げたことがあります

いまりちゃん
えーっ!それってしんどくないですか?

保育士園長まゆあ
若さで乗り切ったところがありますが、今考えるとしんどかったですね

家でも仕事するって本来はすごくしんどいはず。
しかし、そうせざるを得ない状態にあるという事も認識しておきたい所です。



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良い当たり前に変えていくために考えたいこと

○の札を挙げる親子

これまで挙げた悪い当たり前。
この状況をずっと変えないで良いかと言われたらそうではありません。

現状が嫌で辞める人も出ると思いますし、保育者の負担が大きいままでは未来はないと思います。

いまりちゃん
ずっと労働環境が悪いままでは働きたいと思わないですね

保育士園長まゆあ
そうだよね。だから良い当たり前に変えていく必要があるのです

良い当たり前に変わっていけば、働きやすくなって離職も減るはずです。
さらに、もっとこどもたちの為にできる事をしたいと、保育者たちのモチベーションアップにも繋がります。

なんとか大作戦!のような形でなるべく分かりやすいように書いてみましたが、取り組めることがあったら思い切ってどんどんやっていきましょう!

保育士園長まゆあ
園長先生、主任さんが率先して取り組むとより○ですよ♪



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①サビ残撲滅!定時退勤で充実時間を増やそう作戦

極論を言うと定時で帰る事を徹底すればサービス残業は無くなるはずです。
ですので、退勤を促すような雰囲気に変えていくと「残っちゃダメなんだ」という意識になってきます。

これは私が関わった園で実際に行っていることですが、各自の定時になったら後の人に引継ぎをして退勤を促すようにしています。
それも、基本的にはその後も勤務する人が退勤を促すようにしています。

保育士園長まゆあ
早番の先生の退勤を遅番の先生が促すといったイメージです

以前いた園では促しまくった結果、退勤時間から5分以内に「お疲れ様でしたー!」と言って帰る職員の姿がありました。
極端すぎる速さかもしれませんが、良い意味でお互い様という雰囲気が流れていたように思います。

保育士園長まゆあ
早く帰るのは誰だって嬉しいはずですからね

後の人が率先して仕事を代わる、引継ぎをするなどすれば自然と帰りやすい雰囲気に変わっていきます。
早く退勤する方も、早く仕事を終わらせようという意識にも繋がります。

保育士園長まゆあ
後の人に仕事を押し付けるのはNGですからね。思いやりが大事です

退勤時間になったら帰るって当たり前だと思うのですが、保育業界では上手くいかない事が多いです。
残る人が多いと、残ることに対して罪悪感が薄れてきます。
ですが、逆に帰る人が多いと残る人が目立って居づらくなるのではないでしょうか。

これを機に定時で退勤、残りづらい雰囲気を作る!
そして、プライベートの時間を充実したものにしたいですね。



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②休憩や休みは多い方が嬉しいよね大作戦!

休憩や休みは多い方が嬉しいですよね?
であれば、どうやったら休憩などが取れるかを考えてみましょう。

園長・主任も保育に入って取り組んだほうがいいと思うのですが、どうやったら1時間の休憩が取れるのかを全体でも話し合う事が必要です。

今の園で出た案はこんな感じです↓

・早番から順番に早い時間から休憩をとる
・食事や午睡の部屋を限定し、まとめる
・最悪分割して1時間取るようにする
・午睡チェックは園長たちも行う
・クラスの行動を洗いだして、再度行動や休憩のタイミングを決める

いまりちゃん
それでどういう形で実行したのですか?

保育士園長まゆあ
うちはとりあえず、部屋を限定する以外の事をやりました

まずはクラスの行動を洗い出し、休憩のタイミングを探し出す

早い勤務の人から休憩を取るように配置

必要であれば園長たちも保育や午睡チェックに加えて考える

最終的にどれくらいの時間まとまった休憩が取れるか把握する

こんな流れで休憩が取れるように調整しました。

保育士園長まゆあ
休憩をしっかりとるという明確な方針にしたので、私も協力しています

休憩時間は1時間まとめては難しかったので、お昼ご飯を食べる為に45分、その後に15分ずつ休憩を取るという形にして最終調整。

取り組みや法人の方針もあり、1時間休憩をとるという意識にシフトチェンジし、実際に取得できています。

転職してきた職員は「しっかり1時間取れて前の園とは違うので嬉しいです!」と言ってくれています。

ちゃんと休憩が取れるって当たり前だと思いますが、根付いていかせたいところですね。



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有給休暇取得を想定した体制作り

保育園ごとに人員の余剰は異なりますので一概に言えませんが、有給休暇取得を想定した体制作りを考えていきます。

ちなみに私の園では3段構えで考えています。

①職員の休みがあっても普段の保育と変わらない配置ができるライン(2人休み)

②そのラインから更に一人欠けた時の体制(3人休み)

③更に一人欠けた時の体制(4人休み)

こういった具合です。

「それだけ余剰があるから取れるのでは?」という声が聞こえてきそうですが、逆に一人欠けるだけで有給休暇が取れないというのであれば単純に職員不足であるのが明白です。
雇用してもらうか転職するかの選択肢になってくるのではないかと思います。

有給休暇の取得は義務づけられています。
未取得は義務違反となり、罰則もあります。

「有給休暇は頑張った人が取るもの」ではなく、「労働者の権利として必ず取得するもの」として消化していきましょう。



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③無駄削減!本当に必要な仕事をしようプロジェクト

業務の無駄を省き、効率よく仕事をする事で負担を減らし、休憩時間確保だけでなく持ち帰りの仕事も無くせるようにするのも必要な事です。

その為には一つ一つの仕事が

「本当に必要な仕事なのか」

これを見極めていきましょう。

普段の保育もそうですが、行事に関する作業も見直せるところがあるはずです。
何度かブログ内でも書いていますが、保育に関わる事は「こどもを中心に置いて考える」ことが必要ですが、こどもを中心に置いて考えてみると、意外と無くしても平気なことが見つかります。

ただし、やみくもに業務を減らすといった事は避けるべきです。
無くす、減らすことによるメリットを職員に説明し、理解してもらうと保育園全体で取り組みやすくなリます。

本当に必要な仕事に集中することができれば、定時内で仕事が終わる可能性も上がりますし、持ち帰りの仕事も減るはずですよ。



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自分の園は自分たちで変える!みんなで良い職場作りを

空に浮かぶ上向き矢印

端から見ると理想論の様にも思えますが、ある程度の理想を追い求めるくらいでないと変わらないですし、ずっと悪い状態を維持するわけにもいきません。

その為にも現場のトップである園長はできる限り改善に努めるべきですし、経営層も働きやすい保育園作りをしなければ未来は無いと思います。
一方で現場の保育者たちもどうやったら良い方向に向かうことができるのか、案を出しながら協力していくことが必要です。

悪い当たり前を良い当たり前に変化させていくのです。

みんなで良い当たり前を多くして、良い職場作りを目指しましょう!

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