どうも!保育士園長のまゆあです。
今回は「壁面装飾の必要性」についてです。
保育園に必ずあるといっても過言ではない「壁面装飾」
みなさんの園でも作っているのではないでしょうか。
私の所属園ももれなくそうなのですが、最近一つの疑問が湧いています。
それは「壁面装飾は果たして必要なのか?」という事です。
もちろん、製作するにあたってそれなりの意味があるのだと思いますが、最近はいらないという意見も散見されています。
ここでは保育園の壁面装飾はいるのか、いらないのか、必要性ついて考えてみました。
みなさんもぜひ考えてみてください。
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壁面装飾はいる?いらない?
保育園に必ずと言っていいほどみられる「壁面装飾」
可愛らしい動物の絵や、季節の物などをモチーフにしたものも多いですね。
また、保育士の業務内容の一つにもなっています。
保育園で働いている人は誰もが壁面装飾を作ったことがあると言っても過言ではないほど、保育士業務の一つとして認知されていますよね。
一方で近年こんな言葉も聞かれます。
「壁面装飾は本当に必要なのだろうか?」
保育に対する考え方も多様化してきています。
その中で壁面装飾に対する考え方が変わってきてもおかしくはないですよね。
なぜ壁面装飾を製作するのか
保育園の雰囲気づくり
第一に保育園の雰囲気づくりとして製作していることが挙げられます。
壁面装飾って保育園に絶対あるイメージですよね?
可愛らしい動物のキャラクターや自然物がカラフルな色合いで表現されている装飾はほとんどの保育園にあると思います。
保育室内、廊下、玄関、トイレ…
様々なところに飾っているのではないでしょうか。
これは昔から変わっていないと思いますが、子どもが保育園に対して親しみを持てるような雰囲気を作るために壁面装飾を作る事は今後も行われていくと思います。
季節感を感じる為に製作する
季節感を感じるために製作をしている事も理由に挙げられます。
春は桜の木、冬は雪ダルマ、
梅雨の時期はカエルがカッパと傘を身に着けて…など、想像できますよね?
日本には四季があり、それぞれの季節で自然も変わっていきますからね。
それに合うような壁面装飾を作っている保育園は多いと思います。
季節を彩る装飾がされていれば、季節感を感じられる気分になりますよね。
子どもたちが楽しむ、興味を抱く為に
子どもたちが興味を抱きやすいというのも理由として挙げられるでしょう。
例えば乗り物の壁面装飾をして貼っていると、興味を持っている子どもが指をさしてみる姿が思い浮かびます。
あとはキャラクターものとかもですかね。
キャラ物は保育現場ではあまり推奨されていないイメージですが。
子どもたちが知っているものならば興味を惹きやすいですよね。
また、ちょっと泣いている時の気分転換にもなるかもしれません。
こういった目的で作っている保育園もあるでしょう。
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それは十分な検討をなされた「壁面装飾」なのか
個人的には保育園にあるもの全てに何らかの意味があるべきだと思っています。
それは壁面装飾に対しても同じ事が言えます。
ここで考えていただきたいのが
「本当にその壁面装飾は子どもたちに対して十分な検討をなされたものなのか」
という事です。
ただ単に必要だからと言って何も考えずに保育雑誌に載っているものをひたすら作って飾るというのは、十分に検討をなされていない、ただの装飾に過ぎないとも言えるのではないでしょうか。
子どもたちにとって「単なる風景」になるのは避けたいところです。
保育施設は紛れもなく子どもたちの施設です。
何のために作っているのか。
ぜひ考えてみてください。
逆に言えば、十分に検討していない状態なのであれば、壁面装飾は無くてもいいのではないでしょうか。
壁面装飾はこれでも良くない?という案
子どもたちと作ったものを飾る
保育の製作の時間を使って作った作品を飾る園は多いと思います。
月製作といった感じで毎月作っているのではないでしょうか。
それ以外でも普段の保育の中で作るものを飾るのも良いと思います。
日々できたものを自由に貼るというのも一つの案です。
設定された製作を作る時間よりも、園生活の中で自由に取り組める時間を設けて作り上げた方が子どもたちにとって刺激的だと思います。
こういった製作物は、子どもたちが後から活動を振り返ったり、保護者の方も日々貼られる製作物から子どもの成長が見て取れるのではないでしょうか。
季節感を出すならそのものを飾ってもよいのでは
季節感は何も製作物で表さなくても良いのではないでしょうか。
例えばそのもの自体を飾るというものです。
・集めた木の実
・生き物の飼育
などなど
スーパーの切り身を「魚」と思って、実物の魚と結びつかないという話を聞いた事はありませんか?
その話に通じるものがあると思うのですが、例えば「りんご」を例にしてみても、真っ赤なりんごもあれば、青りんごだってありますし、黄色りんごだってあります。
絵で見るのと実物を見るのでは全然違います。
魚だって実際は可愛らしいとは程遠い見た目をしていますからね。
装飾だけでは見ることができない、自然なままで飾るというのも一つの案です。
また、生き物を飼ってみるというのもポイントになると思います。
梅雨の時期ならカタツムリとか、秋ならコオロギや鈴虫など、保育園内でも飼えるものはあります。
命とは何かを考えながら、季節に合った生き物を飼育するのも一つの方法です。
これなら装飾を作らなくても季節感を感じる保育室になるのではないでしょうか。
園生活に必要なもののみ作る
低年齢児も多くいる保育園では、文字よりも絵など視覚的に情報が入ってきた方が分かりやすい事も多いです。
そこで、子どもへの影響を考慮しつつ、園生活を送るうえで生活に必要な場所の物のみ作るというのも一つの案です。
例えば
・手洗い場(水道)
・おもちゃ入れ
・各クラスの入り口
のものなどです。
また、配慮が必要な子に対して視覚的に分かりやすく情報を伝える手段として使うというものであれば、大いに意味があると思います。
沢山装飾してある様な、カラフルな環境が子どもにとって良い環境かと言ったら必ずしもそうではありません。
子どもによっては集中できなくなる事だってあります。
子どもの様子を見て配慮することも必要なのではないでしょうか。
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製作するなら負担を少なくしよう
壁面装飾が業務の負担を大きくさせている点は見逃せません。
業務内で終わらせている保育園もありますが、保育士が持ち帰りで作ったりしている事例は多くあります。
SNSなどを見てもそんな声が見られますからね。
業務内で終わらないものは再考する必要があります。
壁面装飾に関して言うならば「その壁面装飾は本当に必要な物なのか」という視点で考えると良いでしょう。
製作するのであれば業務内に終わるもの、意味を園長など指示をする立場にある人が考えて伝えられると良いですね。
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壁面装飾をするなら意味のあるものを
しっかりと考え抜いで出した結論で、子どもたちにとって意味のある壁面装飾であれば良いと思います。
ただ、子どものための施設という観点からや、保育士業務の負担軽減という観点から見てみると、本当に壁面装飾が必要なのだろうか?という疑問が発生するのも事実です。
ただ単に保育園だからというような理由で作っているとしたら、もう少し意味のあるものにしなくてはならないのでなないでしょうか。
保育園全体で壁面装飾に対する必要性を考えていきたいものですね。
ぜひみなさんも考えてみてください。
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