どうも!保育士園長のまゆあです。
今回は「保育の記録の重要性と活かし方」についてです。
保育を行う中で、行った事や結果、様子の変化などの記録を取ると思います。
記録の種類も様々です。日々の個人に対しての記録や要録などいろいろとありますよね。
保育者は記録を取らない日は無いというほど記録を取っていきます。
記録を取る事はこどもを知る事にも繋がる重要な事。
そして、保育ではそれを活かしていく事が必要になります。
今回は保育における記録の重要性と活かし方について書いていきます。
保育の質の向上にも繋がりますので、実践できるように取り組んでいきましょう。
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保育において記録を取る事は重要です
保育はただこどもたちを見て終わりではありません。
そのこどもがより良い成長を遂げる為にどんなアプローチをしたら良いのか、計画を立てて保育を行うわけですが、それに伴い状況を記録をしていく必要があります。
そして記録を取る事はこどもの事を理解する事につながります。
振り返り、評価、反省から次に行う保育の改善を見込んだり、連続した保育の実践にもつなげる事ができるでしょう。
保育所保育指針にも記録を取る事について、こういった記載があります。
(保育所保育指針 第1章 総則 3 保育の計画及び評価 ⑶ 指導計画の展開 エ より引用 保育所保育指針 2020.11.18閲覧)
(保育所保育指針 第1章 総則 3 保育の計画及び評価 ⑷ 保育内容等の評価 ア 保育士等の自己評価(ア)より引用 保育所保育指針 2020.11.18閲覧)
(保育所保育指針 第3章 健康及び安全 1 子どもの健康支援 ⑵ 健康増進 イ より引用 保育所保育指針 2020.11.18閲覧)
記録をしないとこどもの理解も深まりません。
また、保育の振り返りができない事から次の活動につなげる事が出来ず、ちぐはぐな活動になるとこどもが迷ってしまいます。
「記録をし活用する」、「専門性を向上させる」
こういった文言が並んでいるのは、それだけ保育における記録が重要なものであることを意味しているからですね。
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書いて終わりになっていませんか?
活動内容だけ書いてしまう
例えば戸外活動で公園に行って、滑り台で遊んだとします。
そして、その日の日誌などに「〇〇公園に行って滑り台で遊んだ」とだけ書いて終わるといった具合です。
確かにその活動をしたと言えばしたのでしょうが、活動した事実だけ羅列しても意味はありません。
それは記録ではなく単なる日記の様なものですからね。
出来事を書いても次につながる事はなく、せいぜい「昨日これをやったから今日はあれにしよう」となる程度です。
この様な形だと記録としての意味はあまりないように思います。
内面が反映されていない
事実や出来事だけ書いてしまい、肝心の「どう思ったか」や「気持ちの推移」など、内面の部分が書かれていないケースも多いです。
ですので、出来事以外にもこどもたちのこういった部分にも目を向けてみましょう。
・思った事
・口に出した言葉
・仕草や表情
・友だちや保育者との接し方
記録は単なる活動内容を書くものではありませんよね。
こういった内面の気持ちを書き留めていく事がより重要であり、こどもがこの先より良い成長を遂げる為には知っておかなければならない事です。
こどもの想いに反した保育は保育ではありません。
全てを書くことはできない
できるだけ書かなきゃという思いから、全ての事について書こうとしてしまうケースがあります。
そうすると徐々に書くことが同じになってしまったり、記録の内容が適当になってしまうこともあります。
記録を取る際に、起こったこと全ての事を書くことはできません。
膨大な時間がとられてしまいますし、スペースにも限界があります。
書くことに一生懸命になってしまうようだと、記録を取る事がストレスに感じてしまうようになります。
結果、なんか書いておけばいいやという思考になってしまうので、注意が必要です。
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保育の記録の活かし方
次につながる様な文言にする
保育は点ではなく線で行うとよく言われます。
ですので、次につながるように記録を取っていく事が必要になるわけです。
先ほどの戸外活動で滑り台をした例を取ってみましょう。
こどもが滑り台で遊んだという事実以外にも書けることは沢山あるはずです。
例えば
・滑り台に興味があったかどうか
・友だちとのやり取りの様子
・滑り台に登る速度
・ルールが理解できているか
これ以外にも沢山かける事はあるはずです。
これを基に、滑り台で遊んだ→それでどうだったのか→次はどうするかといった具合で書いていけば、次につながるのではないでしょうか。
仮の話ですが、活動してみた結果滑り台に興味が無かったとして
・一緒に遊ぶメンバーを変えてみる
・友だちから誘われるタイミングを待つ
・違う保育者と遊んでみる
・しばらく違う活動をする
上記は一例ですが、次に何をするかが書かれていると、行動もしやすくなります。
「次に」という部分まで考えられると、連続した保育になりますよね。
やってみないと分からない事も多いですが、状況に応じて判断できるように書くと記録が活かされていくでしょう。
前向きになる様な言葉で書く
保育がうまくいかなかった時やこどもの気持ちが乗らなかった時など、後ろ向きな言葉で記録を書きたくなることもあるでしょう。
しかし、そうなると後ろ向きのまま保育が進んでしまう事にもなり、良くない事です。
ダメだと思ってしまうと、そこから抜け出すのが大変になる方もいらっしゃると思います。
そこで、記録を残す時は前向きな言葉で記録が終われるように意図的に書くようにしていきましょう。
例えば
・△△の様な関わりをしたい
・分かりやすく□□をしていきたい
・××の様な姿で
後ろ向きな言葉よりも前向きな言葉で書くことで、保育に対する気持ちも変わってきます。
意欲が増せば、記録に対する向き合い方も変わってくるのではないでしょうか。
ただ書くだけの記録にならないように、こういった言葉の使い方から変えていくと、記録を活かす意識が高まると思います。
時には写真や音声も駆使する
写真や動画、音声などを使い、ドキュメンテーションを作成するのも一つの活用法でしょう。
実際に行う保育を写真や映像に残し、エピソードなどを記録していきます。
記憶よりも目や耳で得た情報の方が正確で確実です。
時にはこうした方法で記録を取る事も必要です。
仕事や人員に余裕が無いと難しいかもしれませんが、保育ドキュメンテーションは非常に効果的だと思います。
後から必死に思い出そうとすると、かえって大変になる事も多いです。
記録を取るという部分においては写真や動画なども使っていき、よりこどもたちの姿を鮮明に記録できるようにしていくと、更に活かすことができるでしょう。
大変な時は決まった形を作って記録する
記録をとるのが大変な時は、定型のフォーマットを作ってしまうのも一つの方法だと思います。
・誰と遊んでいたか
・どんな表情だったか
・どんな会話がされていたか
・次の保育に向けて反省点
上記は一例ですが、あらかじめ書く項目が決まっていれば取り掛かりやすいのではないでしょうか。
さらに、効率的に書けるようにフォーマットや記入のポイントなどを盛り込んだ書類を作っておくのも良いですね。
保育中は限られた時間しか記録を取る時間がありません。
そこに時間をかけてしまうと、他の保育業務に影響が出てしまいます。
そうなると本末転倒な感じがしませんか?
時間を有効に使うという観点では、こうした定型のフォーマットを作成するのもアリだと思いますし、視点がぶれにくいので記録を積み重ねていったときに活かしやすくなると思います。
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記録を継続することで保育の質を上げる
記録を取り、振り返りを行い続ける事で、保育の改善を図る事ができます。
保育を完ぺきにやれることはほとんどありません。
振り返る中で何かしら改善点が見つかるはずです。
そして、記録は何と言っても書き続けていく事が大切です。
その場限りの記録ではなく、活動→記録→振り返り・反省→次の活動というサイクルをやり続ける中で、こどもの姿がより明確になっていきます。
より明確になった状態で次の保育内容を考えていけば、こどもに必要な援助や支援がしっかりと反映されることでしょう。
そうなれば、おのずと保育の質の部分も上がっていくのではないでしょうか。
保育の質の向上に向けた取り組みはこれ以外にもありますが、記録を取る事が保育の質の向上にも繋がると思うと、重要性がより増しますし、意識も高まるのではないでしょうか。
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忙しくても記録をする仕組みを作ろう
保育の記録は時間が無いとじっくり書けるものではありません。
しかし、日々の忙しさから記録する事がおざなりになってしまう事例も少なくありません。
記録を取る事、残すことは保育において大切です。
その為、忙しくても記録を残せるように工夫して仕組みを作るなどの対応が必要になります。
では、どのようにしたら仕組みを作れるかというと、例えばノンコンタクトタイムを活用するやり方です。
ノンコンタクトタイムとは、こどもに接しない時間の事を指します。
その時間の中で集中して記録を書くというやり方です。
周りの配慮や平等性などの課題はありますが、集中して書く時間をみんなで作るという意識を持つことが大事ではないかと思います。
また、効率よく書くのであれば、定型で書類を用意するのも一つのやり方です。
定型の物があれば、取り掛かりも早くなるでしょう。
保育者たちは忙しい時間の合間を縫って記録を取っていますが、忙しくても記録を取れるような仕組みを整えていきましょう。
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記録が活かされている実感を
記録の重要性や活かし方について書いてきましたが、書いている保育者が活かしている、活かされているという実感を得られないと意味がないものになってしまいます。
実感がないままだと、書いて終わりという意味のないものになってしまいますからね。
書く側である保育者は記録の重要性を理解し、前向きに取り組んでいく事。
園長先生などチェックする側も書く意欲が増すような働きかけや、記録を取る事ができる時間の確保をしなければいけないと思います。
記録は活かしてこそ意味があるもの。
こどもたちの成長に繋がる様に意識して取り組んでいきたいですね。
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