どうも!保育士園長のまゆあです。
今回のテーマは「子どもの自己肯定感」についてです。
・子どもの自己肯定感が低くないか心配
といった方向けへの記事になります。
あなたは「自己肯定感」という言葉をご存知ですか?
自己肯定感とは自分の事を大切にしたり肯定できる力の事で、豊かな人生を歩むためにも必要な力とも言われています。
この自己肯定感が高いか低いかでその人の印象や人生が変わってきます。
自己肯定感の違いが子どもでも見られたりするので、
小さいときから自己肯定感を高める取り組みをすることは良いことでもあります。
ここでは、子育てでも保育でも使うことができる
自己肯定感を高める方法について紹介していきます。
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もくじ
最近よく聞く自己肯定感とは?
さて、自己肯定感とはどういった力の事でしょうか。
自己肯定感とは、自分(=自己)は価値がある・大切(=肯定)と感じられる力の事を言います。
自分の力を信じることができる、自分の事を大事に出来るとも言えますね。
自分をありのままに受け入れ、認め、他人から何を言われてもゆるぎなく自分を信頼できるという事です。
あくまでも感覚的な力なので、数値化したりする事はできませんし、
何が正しいのかと言う事をはっきり言う事も難しいです。
ですので、良い・悪いという話ではありません。
しかし、自己肯定感が高い・低いがその人の人生を大きく左右することもあり得るので、高めておきたい力である事は間違いないです。
そして、自己肯定感は周りの大人との関わり合いで左右されるので、子どもと接する時は意識しておきたいものでもあるのです。
こんな声かけが自己肯定感を低下させる
あなたが普段使っている言葉が子どものやる気をなくす?
「○○くん、××しちゃだめでしょ!」
「□□ちゃんはちゃんとやっているよ」
「なんでできないの!?」 などなど
いずれもよく聞く言葉だと思いませんか?
実は、こういった言葉がけは子どもの「自己肯定感」が低くなってしまう可能性があります。
子どものやる気、意欲が無くなっていきかねないんですね。
なぜ低下させる結果になるのかを次で解説します。
比較や否定はその子を委縮させてしまう
では、先ほどの例について解説していきます。
・「○○くん、××しちゃだめでしょ!」
→これは、「だめ」という否定の言葉に問題があります。
ダメという言葉を言われつづけた子どもはどうなると思いますか?
ダメだと何かにつけて言われると、子どもも自然と「自分はダメな人なんだな」と思うようになってしまいます。
ダメな人と思ってしまうと自己評価が低い状態になってしまいますし、
壁にぶつかったときも「自分はダメだからできないんだ」と諦めてしまうようになります。
更には、ダメという相手を信用できなくなってしまうので、
人間関係を築く事が難しくなります。
自己評価が低く、コミュニケーションも取りづらくなると、自己肯定感が低い消極的な子どもになってしまうのです。
・「□□ちゃんはちゃんとやっているよ」
→お友達やきょうだいとの比較は良い事ではありません。
なぜならば、比較をすることで一生懸命やっている自分の事を見てくれていないという気持ちになってしまい、結果として自己肯定感を下げてしまう可能性があります。
・「なんでできないの?」
→できない事に焦点が当たることにより、「できた事」よりも「できない事」に目を向けがちになります。
自分の欠点ばかりに目が行きがちになるので、「またできなかったなぁ」という思考回路になってしまい、自己肯定感の低下を招いてしまいます。
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自己肯定感が低いと将来にも影響が出てきます
自己肯定感が低くなるとどういった影響があるのでしょうか。
・自信が無く、積極性が無い
・物事をおこなっていても諦めてしまいがち
・お友達との関わり合いが苦手である
・不安げな表情を見せる事が多いなどの特徴が見られます。
大人でもそうだと思いますが、こういった特徴が見られる人は暗く見えたり、何を考えているのか分からなかったり、消極的に見られると思います。
大きくなると受験や就職など、社会を相手にする機会が多くなります。
消極的なのが悪いというわけではありませんが、まだまだ見た目や印象が大事な時代であることは間違いありません。
自己肯定感は社会を生きるためにも必要なものであることを覚えておきたいですね。
自己肯定感を高める保育、子育てのコツは?
一番大切なのは「具体的に認め、ほめてあげること」
自己肯定感を育む為に一番必要なのは、具体的に物事を認めてあげることです。
認めるという事は、その事実を受け入れる事です。
親や保育士が認めてあげると受け入れてもらえたと子どもは感じ、安心感や次への意欲にもなります。
また、認めると同時にほめてあげることも大切です。
人間、ほめられると「また頑張ろう!」という気持ちになりやすくなります。
その結果が自分で道を切り開く意欲に繋がり、自己肯定感も増す事になります。
ここで大事なのは「具体的に」というところ。
ただ単に「すごいね!」といったほめ方だと何がすごかったのかが分かりません。
「○○が良かった」「××を頑張ったんだね!」など、あいまいな言い方ではなく具体的に言う事で認められた事実を受け入れる事ができるのです。
励まし、勇気づける
あなたが何か物事を行う時、背中を押してくれる存在があると心強いですよね?
子どもも同じで励まされながら物事に取り組むと勇気をもって行おうとします。
また、今まで困難だったことも、勇気づけられることで乗り越えられるかもしれません。
励ましや勇気づけは自己肯定感の向上に非常に有効なものです。
進歩できているという実感を与えてあげる
子ども自身が以前より成長出来ているという実感を感じられると、自分自身の力をより信じることができます。
例えば、100点満点のテストで50点を取ってきたとします。
恐らくほとんどの保護者は「50点しか取れなかったの!?」「もっと勉強しなさい」などと言うと思います。
そうではなく、50点も取れた事をまずはほめてあげ、次にもう少し点を取る為にどうしたら良いかを一緒に考えます。
そして、次のテストで50点以上取る事ができれば進歩できたことをまたほめてあげるのです。
今回は例としてテストを挙げましたが、スポーツでもなんでも同じ事が言えると思います。
できなかったことに直面した時、子どもながらに悔しい思いをしたり、諦めてしまうような時もあるかもしれません。
ですが、それを乗り越えて物事を達成した時は嬉しい気持ちで満ち溢れると思います。
時には何回も「○○できたんだよ!」と言うかもしれません。
ほめる事もしながら進歩したことも実感できるように接していきましょう。
叱る時はまずは気持ちを受け止め、具体的に伝える
時には叱る事も必要な時があるでしょう。
その時はまず気持ちを受け止めてあげます。
「△△したかったのかな」 などなど
子どもも泣いてしまっている事もあると思いますが、
気持ちを受け止めてあげると子どもは安心感を覚えます。
安心するとこちらの言葉も聞いてくれるようになるので、
そこで良くなかった点などを伝えていきます。
言葉が理解できるくらいの年齢だと、伝える時も何が良くなかったか、どの様にすれば良かったのかなどを具体的に伝えることで子ども自身も直すべき点が分かります。
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自己肯定感が高い子どもはどんな成長を遂げる?
自分自身の事を大切し、信じる事ができる
自己肯定感が高いと、自分自身の事を大切にすることができます。
自分の事を大切にし、力を信じることで、生きる気力になったりモチベーションの増加にもつながります。
気力やモチベーションは何かを行動する際に必要な力です。
低いと生きる気力がなくなり、最悪の場合は死につながる事もあります。
自己肯定感の高さが、命を守る事にもつながっていくのです。
積極的に物事に取り組める
積極的に物事を取り組むようになるのも自己肯定感が高い人の特徴です。
何事においても積極性を見せる事で、挑戦する機会が自然と多くなります。
沢山の事を経験できるのでおのずと経験値もあがり、さらなる自信を生むことができます。
人生を前向きに歩んでいけるようになる
自己肯定感が高い人ほど、人生に対して前向きになる事ができます。
物事を積極的に取り組んでいける為、成功することも多くなるでしょう。
そうして成功体験を積むと何事も前向きに捉え、より積極的になっていきます。
失敗しても再度トライできるようになる
最近の子どもはすぐに諦めてしまうというような話があります。
ですが、自己肯定感が高いと、何かにつまずいてしまっても諦めずにまた挑戦しようとします。
再挑戦することで、成功する確率も高まりますし、成功した事実が更なる自信に繋がる結果になるのです。
大人は再トライするときに相当な労力やモチベーションを使うと思います。
それが子どもの時からできるようになっていると、
大人になって壁にぶつかったり失敗してもへこたれずにいられるようになるのです。
保育士、親自身の自己肯定感も高めよう
子どもに対しての自己肯定感を高める方法はお分かりいただけたかと思います。
では、接する側の大人=あなたは自己肯定感が高いでしょうか?
子どもの自己肯定感を育てていくためには、周りの大人の自己肯定感も高める必要もあるのです。
大人が自信を持てないと子どもも自信を持てない
自信を持って物事を行っている人と、自信がなさそうに物事を行っている人を比べた場合、どちらの人の方が信頼できると思いますか?
恐らくほとんどの人が自信を持っている人の方が信頼できると思うのではないでしょうか。
子育てや保育も同じで、接する側の大人が自信がないと子どもはそれを見透かします。
子どもによっては信頼できない、不安を覚えるなどの感覚になり、自信が持ちづらくなってしまいます。
大人も子どもも自己肯定感を高める方法は一緒
これまで子どもの自己肯定感を高める為の取り組みを紹介しましたが、それが大人であっても一緒の効果を得られます。
私も以前は自己評価が低く、どこか他人と比べてしまう自分がいました。
特に保育士になりたての頃は、同期にできる人が多かったので、不器用な私はリーダーや行事担当をいつまでたっても任せてもらえない時期が長かったです。
正直、職場に行くのが辛い時期もありました。
ですが、それでもちょっとずつできる事も増え、少しずつ自信が付いてくると任される事も増え、自然と一人でいろいろな事を行えるようになりました。
周りの人の励ましや応援があったのは言うまでもありません。
私の経験談ですが、ほめられ、認められると自然と自己肯定感が高まりますし、仕事のパフォーマンスもあがります。
それが今の園長業務にも活かされていると感じています。
保育士として自信をつけるなら自己肯定感を高めよう【成功と成長】もご覧ください
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何事もプラスに考えられるように
私が新人の頃、当時の園長先生からよく「保育は加点法だよ」と教えられてきました。
当時は言っている意味が理解できなかったのですが、
保育士として経験を積んでいくと、子ども自身がプラスに考えていける力や感じ方、子どもに何かをプラスしていくという意識の大切さを感じるようになりました。
それによって保育内容もどんどん変わりましたし、声掛けや接し方も意識して行うようになりました。
子育てを始めたばかりの方や、保育士として子どもに接している方は、自分を信じながら子どもに対して励ましの言葉をかけたり勇気づけながらその子の頑張りを認めてほめてあげましょう。
きっと、自己肯定感が高い子どもになっていきますよ!