長時間保育の指導計画を立てる時のポイントや工夫【配慮を考える】

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ノートとボールペン

どうも!保育士園長のまゆあです。

今回は、長時間保育の指導計画を立てる時のポイントや工夫について書いていきます。

年々子どもたちの保育時間が長くなる傾向にあり、長時間保育に対する配慮がとても大切になっています。
子どもたちがさみしい思いをしないように関わる保育士たちは細心の注意を払って保育を行う必要があります。

その為、保育書類など指導計画に長時間保育についての項目を設けたり、援助・配慮の中に盛り込む園もあるでしょう。

その中で、どう書こうか迷ったり悩んだりすることはありませんか?

立案はちょっとの工夫で立てやすくなることがあります。

ここでは長時間保育に関する指導計画を立てる時のポイントや工夫について書いていこうと思います。
問題解決のきっかけになれば幸いです。

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長時間保育とは?

長時間保育には2つの意味合いがります。

まず一つは子ども・子育て支援新制度上の長時間保育。
2号認定(満3歳以上、小学校就学前まで)と3号認定(満3歳未満)の子どもを長時間保育対象児としています。
1日の中で8時間以上預けかる子どもが対象になります。

そしてもう一つが延長保育を利用する子どもの保育です。
こちらの方が浸透している感じがしますね。
延長保育利用となると、11時間前後は保育園にいるケースが多くなります。
夕方の延長保育では補食や夕食の提供もあるでしょう。

読んで字のごとく長い時間保育をするので、子どもへの負担を考慮しながら行わなくてはなりません。

長時間保育の指導計画って立てづらい?

さて、指導計画に長時間保育に関する事を書く時にこう思ったことはありませんか?

・なんて書けばいいのだろう?
・想像がつかない
・いつも同じ内容になってしまう

保育書類の中に長時間保育の子どもに対する配慮などを記載することもあると思います。

長時間保育に対する指導計画の立案は大事な反面、どう書いたらいいか悩む方もいらっしゃることでしょう。
似たり寄ったりの内容になりがちですが、それでは子どもの姿を適切に反映しているとは言えませんよね。

保育所保育指針においても

長時間にわたる保育については、子どもの発達過程、生活のリズム及び心身の状態に十分配慮して、保育の内容や方法、職員の協力体制、家庭との連携などを指導計画に位置付けること。

保育所保育指針 2020年5月11日閲覧)

と明記されています。

保育において計画を立てることは大切です。
少しの工夫で書けるようになるのであれば、知っておきたいですよね。

保育士園長まゆあ
という訳で長時間保育の立案について紹介していきますよ



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指導計画を書く時の工夫

赤鉛筆で書いたCHECK!の文字

子どもの情報を集める

計画は連続性のあるものです。
その場限りの単発な計画では、子どもの成長につながりません。

ですので、できる限り情報を集めましょう。

集め方はなんでもいと思いますが、それをしっかりと記録に残しておくことが大事です。
口頭で聞いても忘れてしまいます。

もしかしたら思い違いもあるかもしれません。

・保育中に意識して見る
・メモやノートに記録として残しておく
・休憩中などに他の人から話を聞く

などです。

基本的にはやっていると思いますが、長時間となると自分の目で見るのにも限界がありますからね。

そして次の情報共有に移っていきます。

保育者間での引継ぎや情報共有

次に保育者同士の引継ぎや情報共有です。

長時間の保育になると、担任だけが子どもたちと関わるのではなく、様々な保育者が関わることになります。

大きい園だと早番や遅番専任の職員がいる所もありますね。

複数人が関わってくると、情報の引継ぎがとても大事です。

さらに、子どもがどんな姿を見せているのか、情報の共有も大事になってきます。
もしかしたら夕方にだけ現れてくる姿があるかもしれません。
担任以外が関わることが多いので、担任も知らないような姿もあるかもしれません。

知らなかった情報を得られると、よりその子にあった立案ができると思います。

自らの目で見ないと分からない部分もあると思いますが、朝から晩まで全てを確認するのは不可能ですよね。
ですので、引継ぎや情報共有が大事なのです。

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家庭との連携を意識する

保育所保育指針でも明記されているように、家庭との連携を意識する事が大切です。

園生活に慣れてくると姿が大きく変わることはないかもしれませんが、ちょっとした変化はあるかもしれません。

・家庭での姿はどうか
・帰宅後の生活状況
・起床後の様子

など、話をする中で子どもに対するアプローチのヒントを得られるかもしれません。

保護者と話すときは降園時の方が良いと思いますが、無理のない範囲で話を聞いていきましょう。
家庭と連携する中で、保育のヒントになることが隠れているかもしれません。

長時間保育の時にしかできないことを考えてみる

早朝、夕方の保育は大抵の場合、合同保育になっている事が多いと思います。

異年齢での集まりになることがほとんどですので、異年齢でもできる事を基本として考えていかなければなりません。

・一緒に関わりあえる活動か
・年齢に合わせた活動を用意できているか
・無理のない活動内容か

各保育園で環境が異なりますが、その中でできる事を探してみましょう。

また、こういった時間に行える活動内容を広げるために、物品の購入を検討しても良いと思います。(ここは園長先生が積極的にOKを出していきましょう)

また、園によっては少人数になってしまう事もあるでしょう。
1人だけというパターンもあるでしょう。

その子が集中できるような活動があればそれを軸に考えても良いと思います。

保育士園長まゆあ
異年齢が関わり合いあう時は、保育士などが仲立ちしてあげるとスムーズですね

補食・夕食を食べる子どもへの配慮

延長保育を行う中で補食や夕食を摂る子どももいると思います。
その子どもたちへの配慮も考えてみましょう。

・楽しい雰囲気を作れているか
・寂しくならないように適宜声掛けをしているか
・その子にあったペースで食べられているか

などなど

こうした食事面の配慮は必要不可欠です。
本来であれば家庭で食事を摂るのが一番だとは思いますが、両親の仕事によってはそれが難しいケースも多々あります。

補食や夕食への配慮を切り口として考えるもの一つのポイントです。

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職員会議で議題にしてみる

どの保育園でも月に1回以上職員会議を行っていると思います。
そこで長時間保育に対する話題を議題として取り上げるのも良いと思います。

議題として取り上げるとしたら

・子どもの姿
・保育環境について
・今後の方向性や課題について

などになるでしょうか。

自身が思っていることと、周りの人が思っている事では違いがあるかもしれません。
同じ姿でも見え方は人それぞれのはずです。

情報収集にもなりますし、色々な視点の獲得という意味では会議の場で話し合うことはとても大事なことではないでしょうか。
それを糸口として立案に反映させていきます。

また、職員会議で議題に出すことは情報共有をするという事に加え、同じ方向性を持てるという事がメリットとして挙げられます。

多数の職員が関わる長時間保育は、保育のしかたがバラバラだと統一性が持てないですし、子どもも迷います。

みんなが協力しないと良い保育は行えません。
同じ方向を向いていけると良いですね。

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長時間保育実施時の保育環境は?

保育室で遊ぶ女の子

長時間保育実施時の保育環境は、通常のクラス単位の保育とは異なります。

・家庭的で暖かみのある環境
・子どもの気持ちに寄り添える事
・スキンシップをすぐに取れるようにする
・基本は「静」の活動を行えるようにする

上記は一例ですが、長時間保育に合ったやり方を各園で設定していきましょう。

家庭的で暖かみのある環境を作る

家庭的で暖かみのある環境は保育園に必要不可欠なものです。

・ゆったりとしたスペースを作る
・一人で集中できるような場所を作る
・子どもが自分で好きなことを選べるようにする
・子どもたちが遊びたいときに遊べるように見守る

保育園は第二の家といっても過言ではありません。
家庭と同じとはいきませんが、リラックスして過ごせるようにしたいものです。

また、長時間保育になると、子どもたちも疲れが見えることもあります。
早朝の延長保育の場合は眠気が残っていることもあるでしょう。

疲れているときに無理に活動をするのは負担が大きいです。

ですので、いつでも休息できる様な体制にしつつ、家庭的な環境を作りましょう。


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子どもの気持ちに寄り添い、スキンシップをとる

子どもの人数が少ないと、つい他の仕事をしがちになります。

例えば、保育する人と同じ部屋で作業する人に分かれたりすることはありませんか?
または開園作業の続きや、閉園作業を早めに行ったりするケースもあるでしょう。

そうなってくると子どもの事を後回しにしてしまう傾向が強くなることが予想されます。
なんとなく想像つきませんか?

子どもも保育者も人数が少ないですが、スキンシップを取れるような関わりを多くしたり、さみしい気持ちをいつでも受け止めてあげられるような体制が必要です。

考えようによっては、子どもたちにとって職員一人一人も環境の一部になります。
子どもファーストに考えるようにしましょう。

他の作業が多い、間に合わないというのであれば、業務内容の見直しをお勧めします。

「静の活動」と中心にする

保育の活動には「静と動」の2つがあります。
一度は聞いたことがありますよね。

静と動の活動は

静…絵本やお絵かき、座ってできる遊びなど、集中力を高められる活動

動…体操やボール遊びなど元気よく身体を動かす活動

こんな感じで分かれます。
まさに文字通りな感じがしますね。

夜の時間帯に興奮するような動の活動を取り入れるのは、夜の睡眠の事を考えると適切ではないことが多いです。
気持ちを静めるような静の活動を取り入れていくべきだと思います。

・お絵かき
・絵本読み
・積み木、ブロック
・知育玩具
・折り紙
・パズル

など、落ち着いて遊べるものを導入していきましょう。

もちろん、子どもがやりたいと思ったことはやってあげた方が良いと思います。

定期的に見直しをしてみよう

子どもたちの状況は日々変化していきます。
ですので、長時間保育に対する保育環境などは定期的に見直しをしていきましょう。

いつも同じ保育では子どもたちも飽きますし、成長にそった活動を用意したいものです。

・この活動内容は適切か
・子どもたちにとって安心できる環境か
・子どもも大人も無理していないか

などなど

職員会議の場で振り返るのも良いですし、個人的に振り返って確認する、先輩などにも確認してみるなど定期的な見直しの場を設けましょう。


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指導計画立案の切り口は沢山

赤ちゃんを抱っこする保育士

書きづらく思う指導計画も、切り口が分かれば書きやすくなると思います。

大事なポイントは以下の通り

・情報の引継ぎ、共有を行う
・家庭との関わり、連携から考える
・長時間保育実施時にしかできない事を考えてみる
・補食、夕食への配慮を記載する
・子どもの気持ちに寄り添い、スキンシップをとっていく
・家庭的な環境づくりから考える

とりわけ、長時間保育児の姿を把握することは大事です。
沢山の職員が関わるからこそ、同じ方向性で保育を行っていきたいものですね。

大切なのは子どもの今の姿から立案する事ですが、年度の初めのころや悩んだ時は、これまでに挙げたポイントを切り口として考えながら立案していくと良いと思います。

長時間保育はより細かな目で見ていく必要があります。
担任だけでなく、園全体でやさしく配慮していきながら見守っていけるように立案していきましょう。

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