どうも!保育士園長のまゆあです。
今回のテーマは「保育ドキュメンテーション」です。
・保育ドキュメンテーションについて知りたい方向けの記事になります。
保育の質を上げる為に色々な取り組みを行っていると思いますが、
方法の一つとして「保育ドキュメンテーションを導入する」というものがあります。
子どもの成長に関しての記録はどこの保育園でもとっていますが、
保育そのものを記録して振り返る事をしている園はどれくらいあるでしょうか。
保育ドキュメンテーションは保育自体を記録・評価し、
保護者などにも公開していきます。
自分たちの行った保育を見せていくのでおのずと保育の質も上がりやすいです。
今回はその保育ドキュメンテーションについて解説していきます。
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保育ドキュメンテーションを取り入れて保育の質の向上を目指しましょう
保育の質を上げたいと思って何か取り組みを行っていますか?
保育の質を上げるための取り組みは、各保育園ごと職員一丸となって取り組むべき課題です。
ですが、保育士不足や方法が分からない事により、中々満足した取り組みが行えないのも現状としてあります。
中でも保育士不足の状態では現状維持で精いっぱいですよね?
その為、保育の質を良くしようと思ってもできないよ!と思っている保育園が多いと思われます。
ですが、何か少しでも良いので保育ドキュメンテーションを取り入れると保育の質を上げる事ができます。
次から保育ドキュメンテーションについて紹介をしていきます。
そもそも保育ドキュメンテーションとは何なのか
元々の保育ドキュメンテーションは
イタリアのレッジョ・エミリアで生まれた発想の一つです。
日本とは環境や文化の違いもあるので、そっくりそのまま取り入れるのは難しい様ですが、
それでも日本の文化に合わせたやり方を模索している方々がいます。
ドキュメンテーションという言葉自体には
「情報の文書化」といった意味があります。
情報管理に関する意味合いが強いですが、
これを保育の現場におきかえると
「保育で行った事を記録する」
という意味合いになります。
要は、自分たちが行ったことを振り返る為に利用できたり、対外的に提示する為のツールになるわけです。
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保育ドキュメンテーションで行う事
記録を残し保育の振り返りを具体的に行う
保育ドキュメンテーションでは、保育の様々な部分を記録します。
記録の方法としては文書化、映像化、動画化、音声化などです。
従来の記録だと書面にまとめる事のみですので、時間の経過とともに記憶の薄れから十分な検証ができない事もあるでしょう。
ですが、写真や動画、音声などでも記録していくことで、一つ一つの場面が鮮明に蘇りやすくなり、振り返った時に良かった点・改善点などがより具体化します。
ですので、写真だけでなくビデオで記録を取ったり、音声を録るといった事も保育ドキュメンテーションの中では行っていきます。
記録した媒体は職員ミーティングなどで活用していきましょう。
ミーティングで活用するときは実際に映像などを見て保育の確認をしたり、
音声を聞いて言葉かけとして適切だったかなどを検証します。
人間の記憶は非常に曖昧なものです。
特に話したことをこと細かに覚えている人はいないと思います。
そういう時に動画などで記録してあると、
確実にその時の保育や言葉がけなどが分かるので、振り返りしやすく、次に活かしやすくなります。
実践したことを保護者に見せていく
保育の見える化/可視化を目的とした保育ドキュメンテーションでは、連絡帳や降園時の保護者対応だけでは伝えられない、リアルな姿を保護者にお見せすることができます。
ありのままの姿を見ていただき、また、保育で実践したことも見ていただき、
保護者に対して保育の理解を深めていただくことも行います。
保育ドキュメンテーションの導入にあたっては、保護者への説明も必要です。
どういう思いで導入するのか、どういった事を行うのか、
導入した後のメリット等を説明します。
保護者側にとってはより子ども達のリアルな姿を見る事ができるので、
よっぽどの事が無い限りは好意的に受け止めてもらえるでしょう。
写真などを使ってより具体的に伝える
保護者に見せる際は、写真や動画などを使った方がより具体的に伝えられます。
保育園での姿を見ていただくことで、保育に対する理解が深まります。
通常の保護者対応は会話が中心です。
会話で正確に伝えるというのは意外と難しく、お互いが
○同じ状況を想像できる
○言葉のニュアンスが一致する
などができていないと間違った捉えられ方をする可能性があります。
もちろん、保護者は他人ですのでそこまでは難しいと思いますが、
それが目で見て分かる形にすると、正確に姿をお伝えすることができます。
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負担をあまり増やさないで行う為にできる事
保育書類を公開する
週案や保育日誌などを普段から保護者に見える所に貼るだけでも、
保護者はどういった保育をしようといるのかが分かるようになります。
正式な書類を出すのは難しくてもコピーしてコメントをつけたり、
写真を紙でプリントしたものを加えて貼るなどでも良いですね。
普段の書類にプラスする事は労力もいりますが、
既存の物を使うというのは有効な方法なのではないかと思います。
ホワイトボードの活用
大きめのホワイトボードを使って、その日の様子を書けるようにします。
連絡帳が無い事が多い3歳以上児クラスでは、ホワイトボードを活用して様子を伝えている所が多いです。
そこに写真や言葉などを書き加えるだけで伝えられる情報量が大幅にアップしますし、
保護者にもわかりやすく見せる事ができます。
園によっては全学年が書けるくらいの大きさのものを用意して
書いている事例もあります。
こういった取り組み方だと各学年の様子が線になって分かるので、
保護者の方にとっては成長のイメージが湧きやすくなりますね。
ICT化による負担の削減
ICT化によってできる事は沢山ありますが、
その中の機能を使ってドキュメンテーションを行っている園もあります。
写真をアルバム化してコメントをつけ、
それを保護者も共有して見れるようにしている園もあります。
現在、保育業界ではICT化による保育士の負担軽減が進められています。
しかし、まだまだ全体に浸透しきれていないのがも現状として挙げられます。
ですが、保育士の負担軽減を目的としたICT導入が保育ドキュメンテーションの活用に繋がる事もあるのです。
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保育ドキュメンテーションを継続すると保育の質も上がる
保育ドキュメンテーションの最大のメリットは、保育での実践を記録することで保育の質の向上につながる事だと思います。
写真なども使うので情報が見やすいうえに、場面をすぐに思い返せます。
文字だけの保育書類などとは比べ物にならないほど、振り返りの時に利用できるのです。
すると、後で振り返った時に「あれが良かった」「これはこうした方がいい」と、
より実践的な評価ができるでしょう。
保育を実践的に評価し、振り返っていくことで、保育の質は上がっていきますし、
取り組む保育士の意識も変わっていきます。
保護者も巻き込んで保育の質を向上させられるので、
保育ドキュメンテーションを継続していくことは、保育園にとっても良い事が多いのです。
保育施設での不祥事も無くせる?
時折ニュースで流れる保育士による不適切な保育。
2019年10月にも埼玉県加須市の保育園で女性保育士が園児に暴言を浴びせていたという報道がありました。
個人的には保育ドキュメンテーションの導入は不適切な保育に対して抑制する効果もあるのではないかと思っています。
ドキュメンテーションでは画像だけでなく、動画なども用いて自分たちの保育を検証したり公開して行くわけです。
園全体でしっかりと活用することができれば自らの振り返りの機会ともなるので、不適切な部分を直そうとする動きにもつながるのではないでしょうか。
保育ドキュメンテーションを導入してみませんか?
保育ドキュメンテーションの導入は保育の質の向上に効果があります。
また、保護者も保育園でどんなことが行われているのかを視覚的に伝えられるので、
保護者が保育をより深く理解できるというメリットもあります。
一方で、保育士の負担が大きくなる可能性があるというデメリットもあります。
記録し、見える化する作業を保育業務の間に行うわけですから、
その時間の確保も必要になります。
ですが、保育の質の向上を考えた時に、沢山はできなくてもやれる範囲の事を行うだけでも違うと思います。
取り組みを全く行わないよりはるかに効果はありますし、
継続していくうちに慣れて、他にもできる事が増えるかもしれません。
ぜひ、何か一つだけでも導入してみてはいかがでしょうか?
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