保育者が前向きに取り組める園内研修の行い方【職員の資質向上】

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開いた本

どうも!保育士園長のまゆあです。

今回は「保育者が前向きに取り組める園内研修の行い方」についてです。

みなさんの園では園内研修を行っていますか?
外部の研修と同じくらい、園内研修は大事だと思っています。
他の園の人と交流できる外部研修も楽しいですが、職員同士で高め合える園内研修も良いものです。

改正された保育所保育指針においても研修の重要性が書かれており、職場内の研修の充実が謳われています。

しかし、園内研修は状況によっては中々行えなかったり、やっても効果があまり感じられなかったというケースもみられます。
同じような悩みを持っている方は多いのではないでしょうか。

そこで今回は保育者が前向きに取り組める園内研修の行い方について、経験した事も交えながら私なりの視点で書いていきたいと思います。


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園内研修成功のカギは「前向きになれるか」

研修は自己研鑽の場として大事なのはみなさんお分かりだと思います。
できる事なら研修を受けて自身の知識として身につけていきたいですよね。

新人の頃は研修めんどくさいなと思っていましたが、今は学びたい意欲があふれ出ているので行けるものなら自分が行きたいと思っています。

保育園で職員が受ける研修はおおまかに外部研修内部研修の2種類になります。

外部研修は経験豊富な講師の先生の話が聞ける貴重な機会です。
一方、園内研修は園長先生などが行うケースが多いのではないでしょうか。

園長になった今は職員たちに沢山研修を受けてほしいなという気持ちがあります。
しかし、いち保育士だった頃は「つまらない」とか「面倒」という気持ちが勝っていたのは事実です。

この両方を体験したからこそ分かった事があります。
それは、研修が上手くいくかいかないかは、「職員が前向きに取り組めるか否かで変わる」ということです。

前向きかそうでないかで研修の成果が変わってくるのです。

保育士園長まゆあ
では次に研修がうまくいかない原因と、前向きに取り組めるようになるためのポイントを紹介していきます



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園内研修がうまくいかない原因

保育士園長まゆあ
まずは研修がうまくいかない原因を探っていきましょう

研修の目的が共有されていない

まず考えられるのは「研修の目的が共有されていない事」です。
どうでしょう?みなさんの園の園内研修は目的の共有が行われていますか?

研修はただやみくもに行うのではなく、目的を明確にしておかないとがないと意味がないと思います。

・保育の技術を学ぶ
・こどもの成長、発達を知る
・自園のマニュアルを共有する
・園の方針の確認する

他にも沢山あると思いますが、その研修の場で何を学ぶのかが分かっていないと前向きに取り組むのは難しいと思います。

職員が「何のためにやっているの?」と疑問に思っている段階で前向きではありませんからね。

当たり前ですが、行う側は研修の目的を持って行います。
それを分かりやすく伝えることが必要なのです。

興味のない内容だった

職員にとって興味がない話だったというのも研修がうまくいかない原因の一つです。

考えてみてください。
あなたが興味の無い話をされたとして、その話が頭に残ったりしますか?
きっと興味のない話ってスッと頭の中に入ってこないですよね。

もちろん、聞いているうちに興味が出てくることもあると思いますが、時間が限られている中で行う園内研修で、その状態になるのはマレだと思います。

研修を行う側からしたら、これはやっておいた方が良い内容だと思う事でも、受ける側にとっては必要のない事という風に捉えられてしまう事だって十分に有り得ます。


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やらされている感じがする

研修は職員が自発的に行きたい、学びたいと思わないと実になりにくいです。
それを他人から強制とまではいかなくても、ただやらされている感じになってしまうのは良くないです。

研修がノルマのような状況になっているのは避けるべきでしょう。
ただ受けたらいいやという感情にもなりやすいですからね。

こういった状態だと職員が前向きに受けようと思っている状態ではないのがお分かりいただけるかと思います。
十分な成果にも繋がらないと思います。

繰り返しになりますが、職員が自発的であるからこそ十分な成果に繋がりやすくなるので、やらされているだけだと意味が無いものになってしまいます。

保育士不足による時間的な問題

保育士不足に悩んでいる保育園は多いと思います。
そもそも保育士の人数がギリギリの状態だと外部研修に行く機会が作れないですよね。

園内研修も同じで、人数がギリギリの状態だと行うのが難しいと思います。
そうでなくても保育以外にも業務がありますので、保育業務以外の事を勤務中に行うのは難しいと思います。

午睡中に行おうと思っても、連絡帳を書いたりブレスチェックを行ったり、掃除や消毒作業を行っているところもあるでしょう。
また、休憩を取るだけでも精一杯という園も少なくないと思います。

私が最初に勤めた園では勤務終了後に会議を行う園でした。
会議には研修も含まれており、19時スタートの21時終わりというハードスケジュールでした。

早番は16時半に終わりだったので、そんな日の園内研修はとても辛かったです。
このような研修だと、職員が疲弊してしまう原因にもなってしまいますね。

いまりちゃん
これは辛いですね…

保育士園長まゆあ
若いから耐えられた様な物で、今では絶対に無理です



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前向きに取り組めるようにするには

ステップアップ

少人数、短時間で行う

全体で園内研修を行おうと思うと、開催のハードルが高くなります。
全員揃えるとなると、保育終了後になってしまいますからね。

ですので、少人数で回数を分けると行いやすくなると思います。
または、クラスごとでも良いと思います。
内容もある程度細分化しても良いでしょう。

少人数制の良いところは「集中できる環境を作る事ができる」ことです。
大人数で行うと少なからず眠くなってしまったり、集中できない事もありますので、目が行き届きやすい少人数の方が集中しやすいと思います。
また、短時間で行う事で、研修の時間を確保しやすいというメリットもあります。

伝えることが限られてしまうのはデメリットになります。
ですが、スパッと短時間で終われば、集中でき達成感も感じやすいですし、嫌な気持ちにはならないと思います。

研修自体にマイナスなイメージがついてしまうと効果は薄くなるでしょう。
逆に、保育者にとって研修がプラスのイメージになれば、前向きに取り組んでくれるようになるのではないでしょうか。

職員が知りたいことを取り入れる

「これは職員に必要な事だろう。」
そう思って研修の計画を立てる時があると思います。

しかし、それは本当に職員が知りたいと思っている事なのでしょうか?

もちろん、どんな内容であっても職員の知識になるでしょう。
ですが、特に必要としていない内容と、知りたい内容とでは取り組み方が変わってくると思いませんか?

職員に合った研修を行うにはリサーチが必要です。
研修内容を職員から募集しても良いですし、普段の会話の中から内容のヒントを得ても良いでしょう。

こちらから伝えたいことも交えつつ、職員が知りたい情報が沢山含まれている研修。
これだと職員が前向きに取り組めると思いませんか?

動画や静止画などをふんだんに使う

視覚的に分かりやすくする事は前向きに取り組む事に対して有効だと思います。

これは個人的な考えですが、研修でありがちなパワーポイントで作った資料をただ読むような研修って記憶に残らないんです。
資料を読めば十分ですし、受けている時間がもったいないですからね。

一方、研修の中で動画や画像を使うと記憶にも残りやすいですし、集中力も上がるのではないでしょうか。

例えば、保育のある一部分を使って研修を行う場合、その場面を言葉で言われても分かりにくいですよね?

言葉の解釈は人それぞれですので、解釈によっては伝えたい事が的外れになってしまう事もあるでしょう。
そういった時に場面を映像で記録したものがあると、共通の理解が得られてすごく分かりやすくなると思いませんか?

保育ドキュメントの考え方にもなりますが、客観的に保育を見る事は大切なことです。

保育を客観的にみて、保育の質の向上につなげる。
それを園内研修として行うのも良いと思います。

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時にはゲームやクイズと取り入れる

やり方を工夫するという観点では、ゲームやクイズ等を取り入れる事も前向きにできる取り組みだと思います。
ただただ文字を見て勉強するだけというのはつまらないものですからね。

例えば、途中でクイズ形式の問いかけを入れて理解度を確認してみるのはどうでしょう。
ふと場が和む場面が想像できると思います。
アイスブレイクに通じるところがあるかもですが、研修の中でちょっと場を和ませられるような時間があると良いと思います。

自園の園内研修で行ったのは「まちがいさがし」です。
株式会社保育安全のかたちの代表取締役である、遠藤登先生の研修を受けたときにヒントを得て行ってみました。

安全に関しての園内研修を会議の時に行ったのですが、保育室の環境構成で明らかに間違っているものを探すということを行ってみました。
明らかに間違っているものから、これはどっちだ?となるものも取り入れると、みんな悩みながらも一生懸命考えてくれました。

気楽に考えるというところがポイントで、園内研修の途中でこう言ったものを挟むことで集中力だったり、意欲を引き出すことができるのです。

保育者たちが前向きに取り組めるように

研修テキストイメージ

保育でもなんでも同じだと思いますが、研修などの学びの場は自身の成長に欠かせないものだと思います。

外部の研修にでられればそれも良いのかもしれません。
しかし、人数的な問題で外部研修を受けられないことも多いと思いますので、内部での研修の場が必要で大事になってきます。

その園内研修も、保育者たちが前向きに取り組めなければ意味が無いものになってしまいます。

研修を前向きに取り組むには、行う側もちょっとした工夫も必要なのです。

園長先生や主任の先生など、研修を行う側は前向きに取り組めるようにやり方を考えてみてください。
そして、受ける保育者側も、どんな研修を受けたいか声を上げてみましょう。

保育所保育指針には職員の資質の向上についても書かれています。
保育園全体で園内研修について、前向きに考えていけるような環境にしていきたいですね。

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