どうも!保育士園長のまゆあです。
今回のテーマは「給食で好き嫌いに対する保育士の対応」です。
〇家庭での好き嫌いの相談をされている方
向けへの記事になります。
子どもの食生活において気になるのが「好き嫌い」です。
給食で中々食べてくれなかったり、特定のものしか食べなかったりと対応に困ってしまう保育士さんも多いのではないでしょうか。
子どもの好き嫌いは長い目で見守っていかなくてはなりません。
すぐに好き嫌いが無くなる物でもありません。
少しでも自発的に食べられる様にじっくり関わっていく必要があります。
ここでは好き嫌いする子どもに対する保育士の対応方法をまとめました。
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好き嫌いする子どもに対する対応はどうしていますか
子どもの食生活で気になるのが「好き嫌い」
同じものだけを食べたり、極端に嫌いな物を嫌がっていたりと子どもによって様々です。
まんべんなく食べてくれないので栄養面で心配になったり、介助している保育士さんがイライラしてしまう事もあるでしょう。
一筋縄でいかないのが好き嫌いなのです。
さて、みなさんは給食における好き嫌いする子どもに対して、どんな対応を取っているでしょうか。
○無理やり食べさせますか?
○様子を見ていますか?
○家庭と連携が取れていますか?
子どもによって対応は違います。
様々な方法を試すことも必要になります。
時には悩むこともあると思いますが、子どもに対してできるかぎりの対応をしてあげることが大切になります。
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今は無理なく食べる事が大切です
一昔前であれば「残さずに食べるのよ」と教えたり、家庭でも同じように教わってきている保護者が多いと思います。
私自身も残さず食べなさいと言われた記憶があります。
ですので、どうしても食べる事ができない紫蘇、梅以外はまんべんなく食べる事ができるようになりました。
しかし今はそうではなく、無理なく食べましょうという流れになっており、昔の教えのように無理に完食する必要はありません。
ですが、いまだに保育士さんの中には完食させようと頑張ってみたり、長い時間をかけてでも食べきらせているケースがあります。
今では無理やり食べさせることは虐待とみなされることも多くなってきました。
時代と周囲の目は確実に変わっているのです。
繰り返しになりますが、無理に食べる必要はなく、その子に合わせたペース・量を心がけて食事をおこなっていきたいものです。
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好き嫌いする子どもへの保育士の良い対応
楽しい雰囲気づくり
食事は楽しくとるものです。
楽しい雰囲気が食に対するいいイメージを生み出します。
○笑顔でいること
○明るい雰囲気
これらを意識することで全然違います。
ピリピリした雰囲気や、黙ったまま食事をするのは雰囲気が良くありません。
給食を食べていても楽しく思えないと思いませんか?
まずは楽しい雰囲気を作ることを心がけていきましょう。
嫌いなものをよけることはしない
嫌いなものがあると、ついその食材を最初からよけてしまったり減らしてしまうなどの対応をしがちです。
ですが、こういった対応は「嫌いなものを食べなくてもいいやという」意識につながる可能性があるので、しない方が良いです。
嫌いなものがあってもいつもと同じように提供することが大切です。
これは家庭の食事であっても同じです。
目にすると嫌がったり、しかめるような表情をすることがあると思いますが、
そこで前向きな言葉がけをして興味を持たせていくことが大切なのです。
○食べた後の姿を想像させる
○食材の味の変化を伝える などなど
そこで食べなくてもOKです。
少しでも食べようとするような仕草が見られれば沢山誉めましょう。
この積み重ねによって嫌いな物がでても前向きになっていくことができます。
食育の機会を大事にする
保育の中で「食育」を取り入れている保育園は多いと思います。
食育は食に対する興味を引き出すだけでなく、命を頂く大切さやどのように野菜や肉ができているのかなど知識を高める場にもなります。
こういった食育の機会を利用する事も、苦手なものでも挑戦する意欲を引き出す良い方法だと思います。
●自分で作って食べたら食べる事ができた
このような体験ができると嫌いな物でも食べてみようという気持ちになりやすいですね。
この辺は成功体験と同じことが言えます。
成功体験を積んでいくと自己肯定感も高まっていきますので、子どもにとって未知の物でも食べてみようとする意欲が増していくでしょう。
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栄養士や調理さんとの連携を大切にする
好き嫌いの問題は保育士だけで解決しようとせず、栄養士や調理さんとも連携をしていきましょう。
なぜ連携を取る必要があるのかというと、
実際に作っている方が調理を通して苦手なものに対して違ったアプローチをかけられるかもしれないからです。
○味付けを調整する
○食材の切り方
○盛り付け方を変えてみる などなど
上記のとおり、様々な改善を試みることができますね。
給食調理に関しては専門の栄養士などに任せた方が安心すると思います。
また、園全体で取り組みを行う時に保育側と調理側で温度差が違うことがあります。
連携を取ることでそういった壁を取り払い、保育園全体で子どもの事を見る意識が高まっていくでしょう。
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保護者とも連携を取っていく
好き嫌いなど食事面に関しては保護者とも連携をとって進めていきましょう。
家庭と保育園では環境が違うため、子どもの食事に対しての気持ちも違うと思います。
保育園では食べたけど家では食べなかった
その逆もしかりです。
細かな事でも構わないので保育園と家庭での姿を共有し、なるべく対応に差が出ないように心がけます。
お迎えの時など、ちょっとした時に少しずつ話すだけでも違いますので、子どもへの対応を細かく行える様に連携していきましょう。
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好き嫌いに対する悪い対応例
食べないと○○しないよという声掛け
よくある声掛けの一つに「食べないと○○しないよ」というものがあります。
おそらく、多くの方が聞いたことがあるのではないでしょうか。
この声掛けは○○するという目的を達成するために頑張って食べるかもしれませんが、何かを取り上げて脅して食べさせているようにも聞こえませんか?
理想なのは自発的に食べるようになることだと思います。
この声掛けだと自発的に食べるようにはなりませんし、そのたびに促されないと食べなくなってしまいます。
その結果、きつい言葉がけに繋がってしまう可能性もあり、食事に対する意識を後ろ向きにさせてしまう事になります。
無理に口に入れる
保育園で給食を無理に口に入れることは虐待と認識されます。
ですが、おそらく無理に食べさせている、または、それに近い事を行う保育士さんは多くいると思われます。
無理に食べさせることで、さまざまな弊害が起こります。
●気管に食材が入り、咳き込む
●食事に対して嫌な気持ちを抱く
●恐怖心を抱かせる などなど
上記のとおりですが、無理に口に入れる事に関してあまり良い事がありませんよね?
むしろ弊害の方が大きいのです。
しかしながら、中々食べてくれなかったり思う様に行かない事でイライラしてしまうなどして無理に口に入れてしまう保育士さんも中にはいます。
恐い事だと思ってしまいますね。
こういった対応も悪い対応例と言えるでしょう。
周りのお友だちと比べない
「○○くんは全部食べて偉かったよ」
「××ちゃんはちゃんと食べられるよ」
こんな声掛けも良く聞かれる声掛けではないでしょうか。
言った本人としてはできる限り食べてほしいという気持ちがあっての発言だと思います。
しかし、周りのお友だちと比べるのは子どもの心を傷つけかねないだけでなく、自己肯定感の低下も招く可能性があります。
たまたま苦手な食材があるだけなのに、周りと比べられたら嫌な気持ちになると思いませんか?
好き嫌いはその子どものことで、周りのお友だちと比べるものではありません。
好き嫌いしているからと言って嫌な気持ちにさせてまで食べさせる事に何の意味がないのは明白です。
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無理なく給食を食べられる取り組みを行おう
子どもの好き嫌いは一筋縄ではいかない事も多く、給食を食べてもらいたいがために保育士さんがつい焦ってしまう事もあります。
しかし、焦れば焦るほど悪い方向へ進みがちでもあります。
給食は楽しく食べるものです。
たとえ苦手な物があっても無理に食べさせることがないようにしたいものです。
保育士、栄養士、保護者と上手く連携をとり、ゆっくりと対応していきたいですね。
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